子どもは「褒めて育てよ」、と言うが、「べたぼめ」ではなく、「ぺたほめ」がいいらしい。
『母親が変わればうまくいく 第一志望校に合格させた母親がやっている子育て39』(講談社)は、2人の息子を難関国立大学医学部に現役合格させた藤田敦子さんによる子育て指南書だ。
「お子さんのがんばりを見える化して、たくさんほめて認めてあげてほしい」
藤田さんの子育てメソッドはここから始まる。受験やスポーツなど、子ども自身ががんばらなくてはいけないシーンで、マイナスな言葉を発することなく乗り切れる、ポジティブな子育ての仕方を教えてくれる。
藤田さんは、シングルマザーとして働きながら、2人の息子を京都の最難関私立中学(洛星中学)合格→最難関国公立大学(京都府立医科大学医学部医学科)現役合格に導いた。その経験をもとに親向けにセミナーやパーソナルサポートなどの活動をしている。
本書では、「いずれは中学受験」「将来は難関大学を目指してほしい」などお子さんの教育に力を入れたい親御さんに向けに、子育てをポジティブに乗り切る39のポイントを紹介していく。
藤田さんの子育てメソッド「ぺたほめ」は、とてもシンプル。子どもが描いた絵やプリントなどなんでもいいのでがんばった証を「ぺた」っと貼ってたくさん「ほめ」る。
子どもが描いた絵を壁に貼って親がほめ、翌朝もまたほめる。後日、祖父母がほめ、さらに来客がほめる。子どもが絵を描いた1回のがんばりに対して、何度も何度もほめられることで、自己肯定感が高まる。「ぺたほめ」は大学生になっても効果があるという。
本書は、未就学児童編、小学校低学年編、小学校中~高学年編、中学・高校編の4部構成。成長段階に合わせた39のヒントが書かれている。
目次からいくつか、ポイントを紹介しよう。
【未就学児編】
帰りたい家、そこからすべての成功が生まれます
最初の習いごとは「ママ塾」で! 読み書きそろばんより、まずは理科・図工から!!
五感を使って、「アイデア脳」をどんどん鍛えよう!
【小学校低学年編】
小学校低学年はコミュニケーションを学ぶ時期と心得て
小学校6年間でもっとも大切なのは、1年生の4月と5月!
中高一貫校をすすめたいワケと、中学受験の現実とは
中学受験を成功させるために、小2からしたほうがよいこと
小学生は「自己申告制ぺたほめ」と、「ぺたほめしあいっこ」で伸びる!
得意教科は理科を狙え! 遊びながらかしこくなれます
【小学校中~高学年編】
第1志望校に合格させられるお母さんとは?
中学受験に成功する塾選び
テレビやゲームを受験の味方にする
大の勉強嫌いだった私が、勉強のできる子を育てられた理由
中学受験の受験日目前にすること
【中学・高校編】
中学入学はゴールじゃない! 中1の夏休み明けまで見守る姿勢が大切!
ストレス発散が受験成功の秘訣。最高の薬「笑い」を取り入れよう
大学受験にも効果がある「ぺたほめ」
国公立大医学部医学科合格の秘策
ポイントは、「母親が変わること」だと藤田さんは強調する。
藤田さんによると、子育てに悩むお母さんの子どもに対する声がけは、実は逆効果になっていることも多いという。良かれと思って言った言葉が、子どものやる気や自信を奪ってしまう原因に。それは、母親が少し意識を変えれば、解決するという。
「先ず隗より始めよ」というわけで、子どもを前向きで勉強好きな子に変えたいなら、まずは自分から。本書には、そのヒントが書かれている。
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