コロナ禍でおうち時間が増え、断捨離をする人が急増し、粗大ゴミ収集は大変なことになっていることがニュースでも取り上げられていた。
「ゴミこそ社会情勢を顕著に表している」と語るのが、ゴミ清掃芸人のマシンガンズ滝沢さんだ。芸人として活動する傍ら、ゴミ清掃員としても働く滝沢さんの新刊『日本全国 ゴミ清掃員とゴミのちょっといい話』(主婦の友社)が8月2日に発売された。
ゴミの分別は当たり前、資源ゴミもきちんと出すことが求められている現代では、ゴミを捨てることにもスキルが必要とさえ思える。だが、そのゴミを収集し、処理する自治体に思いをはせることは少ない。
そんな私たちに、滝沢さんが注目する全国各地で取り組んでいるゴミ処理について、驚くようなエピソードを交えて教えてくれる。ゴミ処理にかける情熱から生まれた全国の自治体の様々なアイデアを、滝沢さんの視点で、注目ポイントをおさえながらわかりやすく解説した1冊となっている。
例えば、千葉県市川市にある「24時間使える生ゴミボックス」。こちらは、夏場は特に匂いが気になる生ゴミを24時間いつでも捨てることができ、回収した生ゴミは発電に使われる計画だそうだ。
他にも、東京都新宿区が取り組んでいる「入れ歯の資源回収」や 、広島県広島市にあるシルバーに統一された美しすぎる清掃工場、徳島県上勝町にある「ゴミホテル」なども必見。ちなみに「ゴミホテル」は焼却炉なしでゴミを減らした上勝町に、視察へ訪れる人のためのホテルだ。
下記のトピックも必見である。
・ゴミはいつも社会をあらわす!
・ゴミ処理にかける自治体の情熱がすごい
・ゴミがお金になった!
・ゴミが減ると寿命が延びた!?
なかなか外に出かけられない今だからこそ、私たちの生活環境を支えてくれている「ゴミ収集・処理」にも目を向けてみよう。未来を変える新たな発見がありそうだ。ちなみに、ゴミを減らすと寿命が延びるという説もあるんだとか。
ゴミのことをもう少し考えて、ゴミを減らして、未来につなげていく、SDGsな一冊だ。誰かに話したくなる情報満載のこの本を、ぜひ、読んでみよう。
■滝沢秀一さんプロフィール
1976年、東京都生まれ。太田プロダクション所属。西堀亮とお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。07年には「Mー1グランプリ」準決勝進出。12年、定収入を得るために芸人を続けながらゴミ収集会社で働き始める。ゴミ清掃員の体験などを発信したTwitterが人気を集め、18年にエッセイ『このゴミは収集できません』(白夜書房)、19年に漫画『ゴミ清掃員の日常』(講談社)などを上梓。20年10月には、環境省「サステナビリティ広報大使」に就任した。
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