脳科学者の黒川伊保子さんが贈る、息子をいい男にするための40の秘訣レシピが詰まった『イラストですぐわかる! 息子のトリセツ』(扶桑社)が発売された。こちらは累計88万部を突破した『トリセツ』シリーズの最新刊である。
本書では、科学的観点から男性脳を知り尽くした著者だから分かる「母も惚れる」息子の育て方をビジュアル付きで解説している。
可愛い我が子とはいえ、性別が違うとなかなか分かり合えない部分があるのは仕方がないもの。しかし、分からないで済ませることなく、男性脳についてきちんと理解をすることが息子の成長につながるのだ。
黒川さんも息子の「取り扱い」に苦労してきた一人。読者にこう呼びかける。
縁あって、息子という宝物を手に入れた同志たちに贈ります。それでは、「母も惚れる男」のつくり方レシピ、リラックスしてお楽しみください。
ただし本書は、「これをしないと失敗してしまう」といった不安を煽るようなハウツウ本ではないし、「東大に現役合格させる本」などではない。
自分の息子にはこんな素質を持って、こんな人になってほしい。そういった子育ての軸を大切にした「母親がこうあってほしい息子に育てる方法」である。紹介している40のレシピのうち、どのエッセンスを採用するかはあなた次第。気になるトピックからランダムに、自由に読み進めていい構成になっている。
本書は下記のように5つのトピックに分けて、40の秘訣を紹介している。
part1 男性脳を学ぶ
part2 「生きる力」の育てかた
part3 「愛」の育てかた
part4 「やる気」の育てかた
part5 「エスコート力」の育て方
そのうち、いくつかを紹介する。
秘訣02 息子の「ぱなし癖」を許すのは基本のキ
秘訣05 「心の聖地」を与えて創造力を伸ばす
秘訣09 やるかやらないかは、母親が決めていい
秘訣10 8歳までは母と子の対話を心がけて
秘訣15 眠りは、勉強よりも優先したい
秘訣17 「優しいことば」を入力して
秘訣22 「夫を立てれば、息子の成績があがる」法則
秘訣25 溢れる好奇心のある男子でいられる3条件とは?
秘訣32 子どもが失敗したときの対処法
秘訣33 「どうして?」を「どうしたの?」に変えよう
秘訣36 世界に送り出す前に教えたいマナー
秘訣37 どうやって男子を料理上手にするか?
たとえば、「ぱなし癖」。ドアを開けたら開けっ放し。服を脱いだら脱ぎっぱなし。何度注意しても治らないのはなぜなのか。
黒川さんによると、男性脳はとっさに「遠く」を選択するという「初期設定になっている」という。狩猟本能から、遠くの獲物に集中するようにできているのだ。そんな時に、「足元のバラや苺」に気をとられていては、せっかくの獲物を逃してしまう。
息子の「ぱなし癖」もそこに理由があるらしい。とっさに遠くの目標にロックオンするため、トイレに行くときはトイレしか見えないし、風呂に入るときは、風呂しか眼中にない。目の前のコップをキッチンに持っていこうとか、脱ぎ捨てたシャツを脱衣所に持っていこうなどという「近く」のことには、まったく気づかないのだ。
しかしこの特性は、高い目的意識と客観性という、「できるビジネスパーソン」の要件でもある。「ぱなし癖」を許容することが、「基本のキ」だという説にも納得がいく。
愛する息子をいい男に育てるために、これはと思った秘訣から、ぜひ試してみよう!
■黒川伊保子さんプロフィール
脳科学・人工知能(AI)研究者。1959年、長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科卒業後、コンピュータ・メーカーにてAI開発に従事。2003年より(株)感性リサーチ代表取締役社長。語感の数値化に成功し、大塚製薬「SoyJoy」など、多くの商品名の感性分析を行う。また男女の脳の「とっさの使い方」の違いを発見し、その研究成果を元にベストセラー『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』(共に講談社)、『娘のトリセツ』(小学館)を発表。他に『母脳』『英雄の書』(ポプラ社)、『恋愛脳』『成熟脳』『家族脳』(いずれも新潮文庫)などの著書がある。
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