11月13日発売の「プレジデント」(2020年12月4日号)が、「田中角栄人生訓」という大特集を組んでいる。
なぜ、今、田中角栄なのか? 同じ豪雪地帯から首相に昇りつめた菅義偉氏と対比する記事もある。特集のエッセンスをいくつか抜粋しよう。
巻頭に寄稿しているのが、作家で元参議院議員・元東京都知事の石原慎太郎氏だ。「天才的問題解決の宝庫。『角栄』は面白い」と題し、人間・田中角栄の凄さを語っている。
石原氏は田中角栄全盛期の頃、「金権主義」を批判したが、2016年、田中角栄を主人公にした小説『天才』を発表、約90万部のベストセラーになった。このところの田中角栄再評価の動きに火をつけた人と言ってもいいだろう。
石原氏は田中の「国家観」を何よりも評価する。
「日本という国家を私事として捉え、全力でより良い国にしようと奔走した、その熱量に圧倒されるのです」
莫大な財を選挙や人脈作りにつぎ込んだが、その背後に純然たる私利私欲はなかった、と見ている。
さらに、「角さんの発想力は群を抜いていた。だっていまの日本の土台のほとんどは、彼がつくり上げたものですからね」として、高速道路、新幹線、原発などをその功績に挙げている。
再び見直されているのは、先行きの見えないなかで、田中のような強いリーダーシップや強烈な個性を日本人が無意識に求めているからでは、と推測している。
政治評論家の小林吉弥氏が「田中角栄・魂の実践」と題し、ビジネスパーソン向けに田中語録を紹介している。
リーダーシップ 「世の中は白と黒ばかりではない。その間の中間地帯、グレーゾーンが一番広い。そこを取り込めなくてどうする。心理は常に中間にあり」
人心掌握 「人はカネの世話になることが何よりつらい。そこがわかって一人前だ」
人材育成 「人の悪口はのみ込め。プラスになることは何もない。自分の頭の上のハエを追うことが先じゃないか」
このほか、自民党の二階俊博幹事長が田原総一朗氏に田中角栄の魅力を語った「私は見た! 人間が人間に惚れる瞬間」、「菅総理は角栄にどこまで近づけるか」、「豪雪地帯からやってきた"菅義偉"大研究」などの記事を載せている。
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