「パスタを作ったけど、アルデンテにはほど遠く、ブヨブヨになった」
「ハンバーグは肉汁が出てしまい、いつも生焼け」
「おうちごはんの機会が増えた今こそ、レストランで食べるような、あの味わいが自宅で再現できたら......」
こんな思いをしたことがある人にこそ知ってほしいのが、調理科学にそった料理法である。料理レシピ本によくある「少々」「適量」「ひとつまみ」などのあいまいな表現を一切使わない、画期的なレシピ本が登場した。
それが、2020年9月29日に発売された『おうちで一流レストランの味になるロジカル洋食』(主婦の友社)。
「調理科学」と聞くと難しく感じるかもしれないが、心配いらない。著者の、料理家兼管理栄養士である前田量子(まえだ・りょうこ)さんは、
「たとえば、野菜をゆでるとき、水からゆでる? お湯からゆでる? それぞれには科学的な裏づけがあります」
と話す。
本書では、レシピには書ききれないような、料理に必要とされる基本的なコツや知識を豊富な写真とともに解説している。調理科学をテーマにしながら、わかりやすさが好評の著書『誰でも1回で味が決まるロジカル調理』『ロジカル和食』(いずれも前田量子著。主婦の友社)の良さを生かし、今回は「洋食」にフォーカスした。
本書のウリは、料理初心者でも簡単に作れるようなレシピに落とし込み、誰が作っても同じ味になるところだ。味つけ(塩分濃度)はもちろん、温度、タイミング(時間)、手順。洋風料理で常識とされていることを、調理科学の視点ですべて見直したという。さらに、何度も検証を重ね、できる限り数値化してある。これまで、レシピどおりに作ったはずなのにイマイチ味が決まらないと悩んでいた人にこそ、ぜひ試してほしい。
なんと、全てのレシピに調理プロセスの動画も付いている。QRコードからアクセスすれば、手順はもちろん、タイミングなど細かい部分もしっかり把握できるだろう。電子書籍版ではおまけレシピが2つ付いているので、こちらも要チェックだ。
あいまいさをなくし、初心者でも同じ味を再現できる。「経験」や「カン」に頼らない本書の姿勢は、料理初心者の記者も好感がもてた。
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