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リバウンドなしで-18kg! 「だしパックダイエット」の魅力 ~はんにゃ・川島章良に聞く~(第2回)

 2014年11月、結婚を控えていた当時32歳のはんにゃ・川島章良(かわしま あきよし)さんに腎臓がんが発覚した。15年1月の手術を経て5年以上経過した現在、がんから「卒業」できたという。闘病の経験は健康に対する意識を高め、食事を見直すきっかけになったようだ。

 川島さんは、自身が考案した「だしパックダイエット」を一年以上続けてきて、82㎏あった体重はいまや64㎏。この「だしパックダイエット」は、「朝と昼はいつもどおり好きなものを食べてOK!」「夜に炭水化物を控えて『だし』の効いたおいしい料理を食べるだけ!」と、「ダイエット=がまん」のイメージを覆す。

 前回の記事「おいしく食べるだけ!? 魔法の『だしパックダイエット』 ~はんにゃ・川島章良に聞く~(第1回)」では、本書『だしパックを入れるだけ! がまんなしでやせる はんにゃ川島の魔法のだしパックダイエット』(別冊エッセ)を紹介した。第2回は、飽きっぽくても一年以上リバウンドなしで続けられた「だしパックダイエット」の魅力を聞く。

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写真は、はんにゃ・川島章良さん。

飽きっぽくても続けられた理由

―― 「コロナ太り」を気にする人が増える中、本書はタイムリーな一冊となりました。運動や食事制限となると、ハードルが高くてなかなか......。でもこの「だしパックダイエット」は「だしパックを入れるだけ!」という手軽さが魅力ですね。

川島 僕自身、けっこう飽きちゃうタイプで。三日坊主で続かないんですよ。でも、この「だしパックダイエット」を始めて一年、リバウンドなしでここまで来ました。マックス82kgから64kgまで、18kg落ちたことになります。

 続けられた理由は、無理なくやせられたから。特に適度な運動をすることもなく、自分としては、「ダイエットを一生懸命がんばった」というより「おいしい『だし』料理を食べてやせた」感覚です。

 ポイントは、「だしパック」に「昆布・シイタケ・カツオ節」が入っていること。どこのだしパック屋さんでもいいんですけど、粒子が細かいものを3つ「オススメのだしパック」として掲載しています。

 「昆布・シイタケ・カツオ節」が入っていることで、食物繊維が豊富になる。食物繊維は、血糖値の上昇を抑えるとともに腸内環境を整える。「だしパック」にはこうした効果があるので、健康的に、無理なくやせられるんです。

 僕は5年前に腎臓がんを経験したんですけど、当時はけっこう暴飲暴食していました。でも、健康的な食事って味気なかったりするじゃないですか。「食物繊維をたくさんとるといい」とよく言われるんですけど、食物繊維って料理に入れて食べたときに、おいしくないことが多いんですよね。醤油や塩で味つけを濃くすれば、おいしくなるんですけど。それだとせっかく食物繊維が入っていても、体によくない。

 そこで僕が考えついたのが「だしパック」を破って入れること。味気ないものもうま味が増して、すごくおいしくなるんです。

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写真は、はんにゃ・川島章良さん。

「だし」は日本人のDNAに入っている

―― 「だしパック」を破って入れる、というのが意外でした。破って食べていいんだ、っていう。

川島 中身を食べることで、味もより感じられます。ただ、微粒子じゃなく破片が入っていることもあるので、そこはちょっと気をつけていただきたいです。今回掲載した3つは微粒子なのでオススメですね。

―― 「朝昼は好きなものを食べてOK!」「夜だけだしの効いた料理を食べて、ご飯や麺を控える!」というあまりの手軽さに、「本当?」と思ったんですけど。本書の「リアル『だしダイエット』日記」を見ると、昼にラーメン、カツカレーなど、ダイエットにはタブーなものもふつうに食べていますね。

川島 「次の日から糖質オフ! 食事制限! マラソン!」とか、ダイエットって急にやることが多いじゃないですか。そういうのって、続かないですよね。結果的に続けられるダイエットは、がまんしないでできるもの。朝昼ふつうに好きなものを食べたら、夜は「だし」の効いた食事をするだけ。これって、ちょっとゆるいじゃないですか。

 それでも血糖値の上昇が抑えられたり、お通じがよくなったりして、ちょっとずつ落ちていくんですよ。周りから「やせたね」って言われると、嬉しいじゃないですか。ちょっとずつ意識改革されていくんですよね。たとえば、夜だけ「だし」料理を食べていたのを、昼も取り入れてみるとか。そうやって変えていくと、どんどん落ちていきますね。重要なのは、できるだけ続けていくことです。

 この本のレシピのほとんどは、一人分の塩分が1.0gを切っています。ダイエット効果もありつつ、健康的でおいしいのが「だし」料理。高齢の方にもオススメです。

―― 離乳食の本によく「だし」が出てきますが、そうすると、小さなお子さんをお持ちの方にもいいですね。

川島 離乳食を別に作るとか、食事を分けるのって大変じゃないですか。ダイエット食っぽくない「だし」料理は、家族みんなが満足できる味になっています。

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写真は、『だしパックを入れるだけ! がまんなしでやせる はんにゃ川島の魔法のだしパックダイエット』(別冊エッセ)の表紙。

 やっぱり我々日本人のDNAに、おだしは入っていると思うんです。海外に行ったとき、おだしの料理だとすごく落ち着く。「だし」にはリラックス効果もあります。

 そして何より「だしパック」を入れることで、うま味という新たな調味料が加わります。和風だしを使っているんですけど、レシピを見ていただくと和・洋・中・イタリアンなど、いろいろあります。「だし=和食」というわけではなく、うま味として加えていただけたらと思いますね。

これからの季節にオススメ「よだれ鶏」「から揚げ」

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写真(左)は、和風よだれ鶏。ヘルシーなゆで鶏に香味野菜のタレで代謝アップ。

―― 川島さんオススメの「和風よだれ鶏」はパッと見、難しそうですが。

川島 お肉をお鍋に入れて、30分放置したら完成です。あとは、その間にタレを作るだけ。本当に簡単です。お肉を煮た「だし」はスープとしても使えて一石二鳥。柿の種には糖質があるんですけど、全体的にヘルシーなのでそこはカバーしています。

―― 「人気レシピベスト10」第1位の「だし煮卵」。川島さんがYouTubeで作っている動画を見ましたが、こういう手軽にできるレシピがあると、本当助かります!

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写真は、だし煮卵。だしパックの食物繊維が糖質吸収を抑える!

川島 嬉しい(笑)基本的に、難しくないレシピを載せています。ぜひ、作ってみてください。「だしから揚げ」もオススメです。から揚げはダイエットに向いていないかと思いきや、実は大丈夫。衣が太るんですけど、「だしパック」を入れることで衣をコーティングしているので、糖質が抑えられます。から揚げ食べたいときってあるじゃないですか。食べていいよっていう。ただ、毎日唐揚げはまずいですよ(笑)

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写真(右)は、「だしから揚げ」。肉にだしをまぶすことで、食後の血糖値の上昇をカット。

―― 意外と食べ応えのありそうな料理ばかりで嬉しいです。

川島 大丈夫なんです、全然。だからダイエットしていない方が食べても、おいしくうま味を感じられる。料理としておいしく食べられるのが、「だしパックダイエット」の特徴になっています。

―― このインタビュー記事を読んで、「だしパックダイエット」を「ちょっとはじめてみようか」と思っている方へメッセージをお願いします。

川島 本当に、無理しないで自分のペースでいいんです。そして、ちょっとずつ意識を変えていくこと。朝昼ふつうに好きなものを食べて、がまんしないでやせてください、と思いますね。ぜひ、一度試してみてください。

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写真は、はんにゃ・川島章良さん。

 第3回は、がん告知を受けた当時の心境から、5年経ったいま伝えたいこと、今後の展望までを聞く。ぜひ、あわせてチェックしていただきたい。

■はんにゃ・川島章良さんプロフィール

 1982年生まれ。東京都出身。2004年NSC東京校10期生。お笑いコンビ・はんにゃのツッコミ担当。祖父は京懐石の料理人で、子どもの頃からだしに親しんで育つ。独自に考案した「かわだしダイエット」で、12kgの減量に成功し、話題に。だしソムリエ1級、ダイエットインストラクター、食育アドバイザーなど、健康、食、育児に関する幅広い資格を持つ。全国で講演活動も行う。

<この連載を読む ~はんにゃ・川島章良に聞く~>

第2回「リバウンドなしで-18kg! 『だしパックダイエット』の魅力」
第3回「病気の発覚から5年、いま伝えたいこと」

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