読むべき本、見逃していない?

病気の発覚から5年、いま伝えたいこと ~はんにゃ・川島章良に聞く~(第3回)

 2014年11月、結婚を控えていた当時32歳のはんにゃ・川島章良(かわしま あきよし)さんに腎臓がんが発覚した。15年1月の手術を経て5年以上経過した現在、がんから「卒業」できたという。闘病の経験は健康に対する意識を高め、食事を見直すきっかけになったようだ。

 川島さんは、自身が考案した「だしパックダイエット」を一年以上続けてきて、82㎏あった体重はいまや64㎏。この「だしパックダイエット」は、「朝と昼はいつもどおり好きなものを食べてOK!」「夜に炭水化物を控えて『だし』の効いたおいしい料理を食べるだけ!」と、「ダイエット=がまん」のイメージを覆す。

 前回の記事「リバウンドなしで-18kg! 『だしパックダイエット』の魅力 ~はんにゃ・川島章良に聞く~(第2回)」では、飽きっぽくても一年以上リバウンドなしで続けられた「だしパックダイエット」の魅力を聞いた。第3回は、がん告知を受けた当時の心境から、5年経ったいま伝えたいこと、今後の展望までを聞く。

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写真は、はんにゃ・川島章良さん。

いかに後悔なく生きるか

―― 2014年のがん発覚から、手術、結婚、お子さんの誕生と、大きな節目が続きましたね。病気を知ったのは、彼女(現在の奥様)にプロポーズしようと、ドキドキしていたタイミングで鳴った病院からの電話だったとか。当時の心境を聞かせてください。

川島 そうですね。5年経って言うと、「なぜ急に?」という感じですよね。本当に、急だったので。なぜあの日、プロポーズするタイミングで、病気を知ることになったのか。いまだにわからないですけど。でも、本当に病気っていうのは、いつ来るかわからない。隣り合わせなので、誰しもが。だから、いかに日々を楽しくじゃないですけど、後悔なく生きるのが一番いいと思いますね。

 あとは、がまんしないで食事をすること。無理してダイエットしても、続かないので。病気を経験したことで、健康的な食事は病気になるリスクを減らせるんだと、考えるようになりました。

 5年前はだいぶ暴飲暴食していたんですけど、それがなくなりましたね。暴飲暴食は体によくない(笑)ストレスになりますし。やっぱりストレスが一番よくない。ダイエットを途中でやめる方は、ストレスを感じるから続かないと思うんですよ。本当に、できるだけがまんしないでやってほしい。これがいま思うことですね。

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写真は、はんにゃ・川島章良さん。

世の中に広まったら絶対いい

―― 本書に「ダイエット成功までの道のりヒストリー」が漫画で紹介されていますね。手術を終えて、お子さんが誕生したとき、「僕は今すごく幸せだ...健康に生きるって、すごくありがたいことなんだ...!」とあります。この「だしパックダイエット」の発想に行き着いたのは、健康に対する意識が高まったことが大きかったようですね。

川島 それまで暴飲暴食していたので、健康的な食事をした方がいいなと。でも、健康的な食事の代名詞って、病院食とか味気ない食事が多いことに気づいたんです。「味気ない食事をどうしたらいいかな?」と考えたときに「待てよ」と。「だし」はものすごく「うま味」があるから「料理にだしを使ったら、ふつうにうまいんじゃないか?」と。それで考えつきましたね。

 はじめはだし汁を使った料理を作っていたんですけど、実はだし汁より「だしパック」を破った中身の方が、食物繊維が豊富。より健康的で、ダイエット効果もある。だんだんと「だしパック」の中身を使うようになりました。

―― 2018年にYouTubeチャンネル「かわだしクッキング」をはじめて、こうして一冊の本になりましたね。いまどんな気持ちですか。

川島 本当に、わが子のように可愛いですね。「だしパックダイエット」は、世の中に広まったら絶対いいなと思うものだったんですよ。クラウドファンディングで本を出そうかと思っていた頃、「ESSE」さんの取材で「こんな本を出したいんです」と言ったら、担当の方が応えてくださって。本当に、奇跡的に本になっていったので、すごくありがたいですね。夢がかなったというか。

 ダイエットは続かないという方も、この本を見て「ダイエットって、意外と簡単なんだ!」と感じていただけると思います。本当にがまんしないでやせられます。ぜひ、一度試してみてください。そして家族や友だちにオススメしていただけると、川島、嬉しいです。

―― だし=和食=健康のイメージで、高齢の方もピンとくるかもしれませんね。

川島 おじいちゃん、おばあちゃんにも、このおいしい「だし」料理をぜひ食べていただきたいですね。

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写真は、はんにゃ・川島章良さん。

がんサバイバーの一人として

―― 病気を経験してから、資格を多数取得しているようですね。全国で講演活動もしていて、昨年の吉本興業講演会数ランキングで一位だったとか。さらにYouTubeチャンネル「かわだしクッキング」や「元はんにゃ川島のeスポーツ芸人生活」を開設......。活動の場がグングン広がっていますね。

川島 自分でもわけわかんないですよ(笑)でもいまの時代、「いろんな方向」というのが可能性を秘めていると思うので。はんにゃというホームはありながら広げている、ということですね。

―― 講演活動では、どんなことを伝えているんですか。

川島 「まさか...32歳でガン告知 ~嫁に支えられた僕~」というタイトルでお話しさせていただいています。当時、保険すら入っていなかったとか、「がんは急に訪れるよ」「結局、一人では生きていけなくて、誰かに支えられて生きているんだよ」とか。笑いあり涙ありの、すばらしい講演会になっております(笑)

 「だしパックダイエット」の講演会も、今後していきたいですね。「僕がなぜ病気になって、なぜ『だしパックダイエット』を始めたのか」「これはこんなダイエット法だよ」と、詳しくお伝えしたいと思っています。

―― 本書では川島さんの経験が漫画で楽しげに描かれているんですけど、もし同じことが自分の身に降りかかったら、こんなふうには伝えられない気がします。シリアスにではなく、あくまで明るく、という思いが根底にあるんでしょうか。

川島 そうですね、やっぱり根本が芸人なので。講演会でも真面目な話はちょっとしかしないんですよ。あとはくだけたエピソードトーク。しめるところはしめて、あとは笑って、という。全然ウケないときもありますけどね(笑)

 暗く言っても仕方ないので、そこは意識するようにしています。正直、そのときはきつくて言えない部分もある。でも、何年か経って言えるようになることもあるんです。がんサバイバーの一人として、がんになった気持ちとか、周りの人からどんなふうに接してもらって嬉しかったとか、自分の経験を伝えています。

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写真は、はんにゃ・川島章良さん。

病気との境界線は近い

―― 当時、がんが発覚したことを公表するか、すいぶん悩んだそうですね。結果的に、公表してよかったと思いますか。

川島 そうですね、本当に悩んで、一年半言わずにいたんですけど。僕が公表したことで、若い方も健康診断を受けるようになったと聞きました。身近にもそういう人がいました。ノンスタイルの井上さんなんですけど、あの人は速かった。すぐ行った。あとは、保険に入っていなかった人が入るようになったり。やっぱりテレビの影響力は大きかった。そういう人が増えたと聞いて、それが嬉しかったんですよね。

 「すぐ病気になる可能性がある」とか「病気との境界線は近い」とか、みなさんまだそういう意識が薄いんじゃないかと。自分にできることは、病気になったからこそわかることを伝えることかなと思っています。

―― 芸人さんがテレビでがんの経験を話していたら、見ている人は自分事として捉えやすいのかもしれませんね。川島さんの話を聞いて、検査を受けて、救われた人もいるでしょうし。自分の経験を、広く伝える役目を果たしているんですね。

川島 そうですね、微力ながら。これから「だしパックダイエット」の講演会も広めていって、日本中の人がより健康的な食生活を送れるようになったらいいですね。

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写真は、『だしパックを入れるだけ! がまんなしでやせる はんにゃ川島の魔法のだしパックダイエット』(別冊エッセ)の表紙。

新たな歴史の一ページに

―― 最近はリモート収録が広まって、芸能人の方もこれまでと違う形での活動が求められています。川島さんがこれからやってみたいこと、深めたいことは何ですか。

川島 いまの一番の願望は「だしパックダイエット」を広めていくことです。そのうち「だしパックダイエット検定」もやりたいです(笑)資格を取りながらいろんな検定を見てきて、「こうした方がいい!」と思うこともあるので。あとは「だしパックフェス」。だしパックの製造会社を集めて、鰹節を削る体験もいいですし。いずれは海外にも発信していきたいですね。夢はやっぱり、60歳くらいで紫綬褒章をいただくことです。

―― 60歳で紫綬褒章。数十年先まで見据えているんですね。お話をうかがっていると、基本的に「だしパック」に行き着きました(笑)川島さんの「だしパック」にかける情熱が伝わってきます。

川島 「だしパック」で新たな歴史の一ページになりたいですね。

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写真は、はんにゃ・川島章良さん。

―― 早速「だし煮卵」を作ってみたが、卵とともに「だし」を食べている感覚がなんとも新鮮だった。一度料理に「だし」を取り入れると、今度は「だし」がないと物足りなくなってくる。川島さんの言うとおり、がんばっている感覚は一切ない。単純に、おいしいから続けている。

 川島さんが病気を経験してたどり着いた「だしパックダイエット」。「ダイエット=がまん」だからと気が進まない人も、毎日の食事にうま味をプラスしたい人も、一度試したら「魔法のだしパックダイエット」にハマるかもしれない。

■はんにゃ・川島章良さんプロフィール

 1982年生まれ。東京都出身。2004年NSC東京校東京10期生。05年お笑いコンビ・はんにゃ結成。ツッコミ担当。祖父は京懐石の料理人で、子どもの頃からだしに親しんで育つ。だしソムリエ1級、ダイエット検定1級、食育アドバイザーなど、健康・食・育児に関する幅広い資格を取得(2020年5月時点で12資格)。全国で講演活動も行う。2児の父。

<この連載を読む ~はんにゃ・川島章良に聞く~>

第1回「おいしく食べるだけ!? 魔法の『だしパックダイエット』」
第2回「リバウンドなしで-18kg! 『だしパックダイエット』の魅力」

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