読むべき本、見逃していない?

クラムチャウダーが名物なのはどこ? 世界300地域の料理から知る多様性

 「旅好き」、「料理好き」、「食いしん坊」このうちどれか一つでも当てはまる人は、誠文堂新光社から2020年6月11日に発売される『世界の郷土料理事典』がおすすめだ。

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画像は、『世界の郷土料理事典』(誠文堂新光社)

 世界各国、300地域の家庭料理や伝統料理を紹介した本で、単なるレシピ本とは違い、その国の歴史や宗教、食文化といった、料理が生まれた背景まで知ることができる。

 著者は、各国・郷土料理研究家で、世界の料理や日本で楽しめる各国のレストラン情報を掲載しているサイト「e-food.jp」代表の青木ゆり子さん。サイト設立20周年を迎え、青木さんが長年続けてきたフィールドワークと研究の成果を一冊にまとめた。

 掲載されている世界の料理を一部紹介しよう。


【アジア】

 身近なアジア地域の郷土料理は、キチュリ(インド)/ショルシェ・マーチ(バングラデシュ)/エマ・ダツィ(ブータン)/ガルディヤ(モルディブ)/バイン・セオ(ベトナム・南部)/ラープ(ラオス)/パッタイ(タイ)/サテ(インドネシア)/バター・ダーン(東ティモール)/ボーズ(モンゴル)/カリークラブ(マカオ)/ルーローファン(台湾)/ビビンパ(韓国)/京手まり寿司(日本・京都)など。


【北・中央アメリカ、カリブ】

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画像は、『世界の郷土料理事典』(誠文堂新光社)より。セントルシアのページ

 北・中央アメリカ、カリブ地域は、ロブスターのプーティン(カナダ)/ジャンバラヤ(アメリカ・ルイジアナ州))/ロミロミ・サーモン(アメリカ・ハワイ州)/タコス(メキシコ)/サオ(パナマ)/アロス・コングリ(キューバ)/ラ・バンデーラ・ドミニカーナ(ドミニカ共和国)/ブイヨン(セントルシア)など。セントルシアは、かつて英仏が領土を争った場所で、アフリカ系住民が多い島国。フランス語に由来するスープ料理「ブイヨン」が紹介されている。調理用青バナナの「プランテーン」が使われているのが特徴だ。


【ヨーロッパ】

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画像は、『世界の郷土料理事典』(誠文堂新光社)より。北マケドニアのページ

 ヨーロッパ地域は、ブリヌイ(ロシア)/ショプスカ・サラダ(ブルガリア・ショプルク地方)/タフチェ・グラフチェ(北マケドニア)/チェバプチチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)/ブイヤベース(フランス・プロバンス=アルプ=コートダジュール地方)/ダコス(ギリシャ・クレタ島)/ガスパチョ(スペイン・アンダルシア地方)/パスティシュ・デ・バカリャウ(ポルトガル)ほか。北マケドニアは、アレキサンダー大王を生んだ古代マケドニア王国の一部に位置する国で、2019年に国名を変更した。タフチェ・グラフチェは、白豆やパプリカ粉をオーブンで焼いた国民食だ。


【アフリカ】

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画像は、『世界の郷土料理事典』(誠文堂新光社)より。ソマリアのページ

 アフリカ地域は、コシャリ(エジプト)/牛肉とプルーンのタジン(モロッコ)/ジョロフ・ライス(ガーナ)/フフ(ナイジェリア)/スクダーカリス(ジブチ)/アンジェロ(ソマリア)/シャイヤ(南スーダン)/クリ・クリ(ベナン)/タコのカレー(モーリシャス)/ボボティー(南アフリカ)/ブルボス(ナミビア)など。

 ソマリアのアンジェロは、小麦粉とペーキングパウダーを使ったクレープ状の主食で、お好みでごま油とはちみつをかけて食べる。ソマリア人の朝食に欠かせないメニューだそう。

 そのほか中東地域は、花嫁のスープ(トルコ・南東アナトリア)/タブーレ(シリア)/クッバ(イラク)/ファテット・フムス(レバノン)/ファラフェル(イスラエル)/カブサ(サウジアラビア)/マクブース・ルビヤン(バーレーン)/サルタ(イエメン)など。

 オセアニア地域は、オージー・ミート・パイ(オーストラリア)/タロイモのコロッケ(パラオ)/ポイ(ソロモン諸島)/ムームー(パプアニューギニア)/チュクチュク(マーシャル諸島)/ファアパパ(サモア)/イカ・マタ(クック諸島)/ポワソン・クリュ(タヒチ・フランス領ポリネシア)などが紹介されている。

 その名前からはどんなものなのか想像できない郷土料理が多く、ページをめくる楽しさがある。コラムページでは、食の国際儀礼(プロトコール)について、プロトコールとエチケットの違い、ベジタリアンとビーガンについての解説もあるので、コロナ後の海外旅行や、外国の友人を食事に誘う時などに役立ちそうだ。

 ちなみに、日本のスーパーやコンビニでも売られているスープ「クラムチャウダー」は、アメリカ・ボストンの名物料理だ。レシピを参考におうちで作れば、旅行気分も味わえる。郷土料理を通じて、世界を知ることができる充実の一冊。


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