「アサヒカメラ」(2020年6月号)は、デジタルカメラ主流の中で最近見直されているフィルム写真を特集している。
フィルムを装填し、1枚撮るごとに巻き上げ、現像し、印画紙に焼き付ける......手間も時間も、コストもかかるフィルム写真。しかし、昨年、富士フィルムがモノクロフィルムを復活させ、フィルムはアメリカなど北米では約1.5倍、 ヨーロッパでは約2倍に市場が拡大したという。
同誌では、デジタル時代に、 あえてフィルムで撮る理由を写真家に尋ねている。
立木義浩さんがフィルムを好む理由の大きなひとつは、 粒子の美しさ。 「粒子こそが写真の源」だと言う。
「デジタルでは何でもできてしまうけれど」「フィルムを使うことで『できない』ということをずっと知っていたい」と語るのは米美知子さん。写真は撮っているときも楽しいけれど、 現像してうまく写っていたときの感動は大きく、「2度楽しめる」のがフィルムの魅力だとも言う。
一方、 "デジタル世代"と言える年齢ながら、 あえてフィルムを選んで使っている写真家もいる。
デビュー以来フィルムで撮りつづけ、『未来ちゃん』などの写真集で圧倒的な人気を誇る川島小鳥さんは、フィルムには「タイムレス」な魅力があると言う。
「写ルンです」でロックバンド「くるり」を撮影した写真で注目され、アナログとデジタルを鮮やかに行き来して作品づくりをする奥山由之さんは、「フィルムを使うのは、まず何と言っても『時間軸』との関係性ですね」と語っている。
併せて、 いま日本で購入可能な現行フィルム68本(モノクロ51本、 カラー17本)の実力をチェック! カラー特性を判別しやすい被写体を撮り比べ、 粒状感から色感度、 再現性まで、まつうらやすしさんが細かく評価している。
このほか、 フィルムをデジタルデータ化する基本、 反対にデジタルでフィルムっぽく撮る方法、 そして赤城耕一さんによる実用的なフィルムカメラの購入ガイドや、 修理の現状まで、 たっぷり92ページの特集だ。
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