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お笑いのイノベーションを考える/『教養としての平成お笑い史』

 さまざまジャンルの専門家をゲストに迎え、社会課題や未来予測などをテーマにイノベーションのヒントを探る文化放送の番組、「浜松町Innovation Culture Cafe」(通称:浜カフェ、毎週土曜日18:00~18:57放送)では、番組のエンディング付近でBOOKウォッチ編集部がおすすめする本を紹介している。

 前回2020年5月2日は「お笑いのイノベーションを考える」をテーマに放送し、編集部からのおすすめの本は、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、ラリー遠田 著)をピックアップ。

『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
写真は、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 放送では、お笑い評論家のラリー遠田さんと芸人のエルシャラカーニさんが登場し、お笑いに関する考察を語り合った。主なトピックは次の通り。

-- お笑い界を支えていたK-PROとは

 お笑いのライブを年間通して企画しているプロダクション「K-PRO」。今のお笑いをけん引する「ナイツ」や「三四郎」、「エルシャラカーニ」など多くの芸人が腕を磨く場所を作ってくれていました。
 しかし、コロナ騒動があり、ライブは中止が相次いでいます。お笑いだけが厳しいというわけではないのもわかっていますが、エルシャラカーニは支援を呼び掛けています。こういう存在がなくなると東京のお笑い文化が後退する懸念もあります。

-- お笑い第7世代とは?

 この呼び方が生まれたきっかけは霜降り明星のせいやさんがラジオの中で"第7世代"と言ったことが始まりです。おおむね20代から30代前半の世代で、芸歴10年以内くらい、EXITや宮下草薙といったあたりです。元々はダウンタウンとかウッチャンナンチャンとかが1990年頃に第3世代と言われていました。元をたどると萩本欽一さんやドリフターズが第1世代、さんまさんやたけしさんが第2世代と言われていました。

-- "志村けん"という存在

 ラリー遠田さんは志村けんさんについて「最後のコメディアン。チャップリンとかそういった無声映画時代のコメディアンですよね。手の動き一つで面白いので。学校コントひとつで本当に面白い。どう面白いという風に分析したことはなく、純粋に素直に面白かったです。志村さんは「動きの笑い」なんです。今のお笑いは「言葉の笑い」です。」と言い、志村さんが残した功績の大きさを称えました。

-- これからのお笑いがどう変化していくのか

 これまでのお笑いはテレビ中心だったのが、今はYoutubeやネット番組などのコンテンツが増えています。これまでは視聴率は高齢者が観ている番組が数を取りやすかったですが、今は個人視聴率が出るので、若者向けなど世代を絞ったものが出来るようになるかもしれません。お笑いは「ボケとツッコミとお客さん」の三角形で成り立ってきたものが、これからはネット配信などで「お客さん」が目の前にいない状況が出てきます。なので、それをどうやって成立させていくかが勝負どころとなります。

 今日の放送は、18:00から「テレワーク時代のオープンイノベーションとは」をテーマにお送りします。
 BOOKウォッチ編集部からもおすすすめ書籍をご紹介します。

 詳しい内容が気になる方は、文化放送のエアチェックを!


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