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「高血圧になった」をポジティブに言い換えると? 「“あなたのネガポ”大賞」発表!

  「愛想が悪い」「キモい」「ムカつく」などといったネガティブな印象を受けてしまう言葉を、ポジティブに変換してしまう「ネガポ辞典」が話題だ。
 例えば「愛想が悪い」ならば「媚を売らない」「他人に流されない」など、ポジティブに変換することができる。“物は言いよう”というが、消極的に解釈するよりはポジティブに捉えられた方が毎日はずっと楽しくなるはずだ。

 「ネガポ辞典」はiPhoneアプリとして2011年6月にリリースされ、現在までに約28万ダウンロード(androidアプリを合わせて)を記録。さらに2012年9月には書籍化し、『ネガポ辞典』として主婦の友社から出版され、11万部を超えるベストセラーになっている。
 実はこの「ネガポ辞典」は、2010年に北海道の高校に通う3人の女子高生によってアイデアが生み出され、地元の応援を受けながら広まっていったもの。そして、2013年3月から「ネガポ変換」例を一般に広く募集し、優秀な作品を決める「“あなたのネガポ”大賞」を展開。10月12日には一般観覧客50人を招き、東京・市ヶ谷のコミュニケーションプラザ「ドットDNP」で発表会が開催された。

 人気お笑いコンビ・ますだおかだの増田英彦さん司会進行のもと、審査員を務めたネガポ辞典の生みの親である萩野絢子さんと、高校時代の先生で現在はネガポ辞典制作委員会の一人である吉岡隆教諭、さらには特別ゲストとしてタレントの安めぐみさんと、『ネガポ辞典』を埼玉県の「健康長寿埼玉プロジェクト」の教材に採択した上田清司埼玉県知事が壇上に登り、ネガポ辞典にまつわるトークを繰り広げた。

 司会の増田さんのお気に入り「ネガポ変換ワード」は「恐妻家」。これをポジティブワードに変化すると、「無料サファリパーク」になるそうで、「そう考えたらいいのか! でも結構金かかりそうですけどね」とツッコミを入れていた。
 安さんはネガポ辞典について「結構笑えるところがありました。発想に驚かされたし、温かい気持ちになります」と絶賛すると、上田知事は「笑うことは健康長寿に効果があります」と健康長寿プロジェクトで採用した理由をネガポ変換の魅力とともに語った。
 また、「ネガポ辞典」は著名人も応援してくれている。この日は「ネガポ辞典」が世に出るきっかけとなった「全国高等学校デザイン選手権大会2010」の審査委員長を務めた小山薫堂さん、新聞のコラムで絶賛してくれた落語家の立川志の輔さんが、VTRでメッセージを寄せた。萩野さんは、自分たちが作り上げたものがここまで広がったことに対して「今でも信じられない。夢の中にいるみたいです」と驚きを素直に表現した。

 イベント後半は「“あなたのネガポ”大賞」の受賞作が発表された。応募総数3548件の中から選ばれた受賞作は以下の通り。

■大賞(賞金10万円)
【ネガ】「高血圧と判明」
【ポジ】「スイーツを減らし、この分お金がかからなくなった」「食後の散歩を始め、四季の変化を実感できるようになった」(伊藤晴夫さん 74歳 男性)

■特別賞(賞金2万円)
【ネガ】「自転車操業」
【ポジ】「今を真剣に生きている」
(西尾陽子さん 63歳 女性)

【ネガ】「道に迷った。」
【ポジ】「新しい世界を知った」
(「あび」さん 52歳 男性)

【ネガ】「腹が出てきた」
【ポジ】「大人の余裕が出てきた。」「栄養が行き届いている」「お金が困っていない、ように見える。」
(南川孝造さん 45歳 男性)

【ネガ】「アラフォーになり、太った。」
【ポジ】「女ざかりを迎え、グラマラスになった。」
(「モロッコの食ぱん」さん 38歳 女性)

【ネガ】「結婚できない。」
【ポジ】「一生トキメキ。」
(「りさりんベア」さん 29歳 女性)

■中高生特別賞(賞金2万円)
【ネガ】「貧乳」
【ポジ】「(1)上半身に無駄な贅肉がない」「(2)服のバリエーションが多い」「(3)アスリート向きの身体である」
(「781みさみさ」さん 17歳 女性)

 他に佳作に選出された12作品が発表された。
 大賞を受賞した伊藤さんはなんと74歳。壇上で上田知事の横に並ぶと、増田さんに「一瞬、知事と前知事が並んでいると思いましたよ」とツッコミを入れられ、会場から笑いが起きていた。
 このネガポ変換は自身が高血圧になったときのエピソードを元にして作ったそうで、「20代の血圧と言われていたのに、いつの間にか血圧が上がっていたんです。確かに最近太ったなあと思って、食後のお菓子をやめたり、散歩をはじめたら、元の数値に戻りました」と裏話を披露した。
 また、特別賞を受賞した西尾陽子さんもこの日、観覧客として来場しており、盛大な拍手で壇上に迎えられた。

 この「“あなたのネガポ”大賞」で応募された作品を収録した書籍第2弾『ネガポ辞典 実践編―ネガティブな言葉をポジティブに変換』(ネガポ辞典制作委員会/著、主婦の友社/刊)が10月に発売されている。
「甲斐性がない」「女子力が低い」「パンダ目」「期待はずれ」「デリカシーがない」など、たくさんのネガポ変換が収録されており、大喜利のような面白さを味わうことができる。これを読めば、毎日が楽しくなるかも!?
(レポート/金井元貴)

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