「営業」という職種にどのようなイメージを持っているだろうか。
体育会系ノリの人が多い、しゃべりが達者、調子がいい...確かにこういう人は営業に向いているのかもしれない。しかし、しゃべり下手で内気な性格の人が営業部に配属されることも会社ではよくあること。こういう人は、性格的に営業として成功するのは難しいのだろうか。
もちろん、決してそんなことはない。
本書『"ストレスフリー"な営業をしよう! お客様の満足をとことん引き出す「共感」の営業』(同文舘出版/刊)では、営業にまったく向いていない性格だった著者の前川あゆ氏が、住宅営業、地域紙の広告営業でトップセールスとなった経験を基に作り上げた「共感」の営業スタイルを解説する。
■営業への苦手意識を消すには?
営業がうまくいかない、苦手という人は、過去に自分自身がしつこい営業をされたことがある、買う気がなかったのに強引に買わされたなど、営業にマイナスイメージを持っているケースがある。さらに営業は、常に数字に追われ、いつも新しい人に会う緊張感もある、ストレスを感じやすい仕事だ。
しかし、決してつらいことばかりではない。毎日が出会いであり、人との関わりだからこそ、その分うれしいことや感動することも多いはずだ。
お客様からもらった「ありがとう」の一言で、それまでの苦労も吹き飛ぶほどの喜びを感じることもできる。まずは、営業に対するイメージアップをすること。それには「とりあえずやってみる」ということが大事だ。昨日よりうまくいったことがあれば、それを小さな成功体験として、励みや原動力にしていく。こうした小さな成功体験の積み重ねがイメージアップへとつながるのだ。
■「なんでもお客様の言いなり」から抜け出すことが成功のコツ
本書では、「売り手も買い手もハッピー」になる営業の習慣として「ほんの少しだけ自己中」になることを奨めている。
営業は顧客の気持ちに寄り添い、ニーズに応えることが仕事であるとはいえ、何でもかんでもお客様の言いなりになればいいわけではない。むしろ、はじめから確実に顧客となってくれそうな人を自分で選り分けることが必要となる。そのためには、自分にとっていい顧客とはどんな顧客なのか、という理想の顧客を具体的に固め、彼らにどのようにアプローチして、どのように売りたいか、という理想の売り方を考える習慣を持つことが必要となる。そして、理想の顧客に合わせてメッセージを決めるのだ。
この「自分で顧客を選ぶ」営業スタイルにすると、自分自身が長く付き合いたいと思える人が顧客になるため、お互いに心地よい関係が続く。
本書を読むと、今まで持っていた営業への固定概念が崩れ、営業特有のストレスから解放されるはず。
営業に苦手意識を持っている人も、営業の楽しい部分が見えてくるだろう。
(新刊JP編集部)
関連記事
・ある営業マンが経験した「モンスター客地獄」・ダメな営業マンに共通する特徴とは・営業がうまくいかない人に共通する7つの習慣・営業成績を上げるための5つのポイント 口下手で内気な人のための営業テクニック