本を知る。本で知る。

『晴れ、時々くらげを呼ぶ』 鯨井あめ著

  • 書名 晴れ、時々くらげを呼ぶ
  • 監修・編集・著者名鯨井 あめ 著
  • 出版社名講談社
  • 出版年月日2020年6月17日
  • 定価本体1300円+税
  • 判型・ページ数四六判・274ページ
  • ISBN9784065194744

 「世界に迷惑をかけたいので、クラゲを呼ぶことにしたんです」

 こう言われたら、誰もが「何を言っているんだ?」となるだろう。後輩の小崎優子にそう言われた主人公、越前亨も同じようなリアクションをする。亡くなった父が残した本だけを読み、他のことには無関心を貫いてきた亨が、小崎から距離を置こうとするのは当然のことだ。しかし、無力な高校生である彼女が、理不尽な世界に反抗しようと毎日、学校の屋上でクラゲ乞いをしている姿を見ているうちに、亨はいつしか彼女のことを気になっていることに気づく。

 著者の鯨井あめさんは、1998年生まれの現役大学生。しかし執筆歴は11年と、長い。まさに呼吸するように本を読んで、物語を書いてきた。そんな鯨井氏のデビュー作には、古典から現代文学まで、100冊近い本が登場する。青春小説であると同時に、物語の力を語った作品だ。

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

記事一覧 公式サイト

夕刊フジの書評からの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?