宇喜多秀家といえば、豊臣時代の「五大老」として知られる人物で、本書は最新研究を元にしたその本格評伝。備前・美作など約50万石を治め、20代で政権の中枢に上りつめた生涯はどのようなものだったのか。
著名な武将と思いきや、これまで全容が明らかでなかったという。戦国有数の謀将とされる父直家の時代から始まり、期待の若武者として小田原や朝鮮に参陣。秀吉の養女、樹正院との結婚を経て上りつめるまで。関ケ原の戦いの敗戦で一転して流罪となった後。史料を駆使して、秀家の実像が丹念に解説される。
なお、宇喜多氏はたくみに流罪先の八丈島で存続し、明治維新後ついに島からの帰還を果たす。宇喜多氏研究の第一人者である著者は、これを「これほど奇妙な運命を辿(たど)った一族は二つとあるまい」と語る。
秀家を中心とした関ケ原に至るまでの過程も理解できる、珍しい1冊でもある。
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