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「紫式部裏伝説」大橋義輝著

  昨今はオネエ・ブームといえるかもしれない。本書は紫式部がこの「オネエ」ではないかという。紫式部といえば、文学史上に燦然(さんぜん)と輝く「源氏物語」の作者であり、千年以上の長きにわたり女流作家の頂点に君臨する大人物だ。一方で、謎の多い人物といわれ、いわく二重人格者、いわくレズビアンとその実像はハッキリしない。
 著者は残された史料から紫式部の複雑な家系、お家の事情などを検証し、”オネエ”にされた背景をあぶりだしていく。さらに紫式部の墓の隣になぜ、小野篁(たかむら)の墓があるのかなどの謎を次々とこじ開けていく。そして”絶対秘密のプロジェクト”が隠されているのではないかと推察。このプロジェクトを仕組んだのは、なんと父と祖母の二人組と特定するのだ。
 京都、滋賀、福井と紫式部とかかわりのある土地を訪れてその実像に迫るユニークな追跡ルポだ。

 

書名:紫式部裏伝説著者:大橋義輝発行:共栄書房定価:1500円+税

夕刊フジ

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