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「無貌の神」恒川光太郎著

  赤い橋の向こう、世界から見捨てられたような禁断の地にさまよいこんだ私。その中心には顔のない神が坐して、輝きを放っていた。万物を癒す力を持つその神には、代々受け継がれている秘伝の奥義があって・・・時空間を飛びこえる自在な語りとその幻想的な世界観でデビュー作『夜市』を彷彿(ほうふつ)とさせる表題作ほか、幕末の動乱期に島流しになった男のその後をミステリアスに描いた「青天狗の乱」、影男に魅入られた少女による77人殺しの顛末(てんまつ)「死神と旅する女」、人語を話すとらわれの獣と少女の交流を壮大なファンタジーに仕立てた「カイムルとラートリー」など、奇抜なアイデアと巧みなストーリーテリングで読者をとりこにする、大人のための傑作暗黒童話全6編。
 暴力と不条理にあふれた世界に生きるやるせなさを幻想的にあぶりだしながら、めぐる因果を神話的境地に昇華させた、恒川光太郎の新たな代表作だ。 

書名:無貌の神著者:恒川光太郎発行:KADOKAWA定価:1600円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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