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「喰い尽くされるアフリカ」トム・バージェス著、山田美明訳

  石油、ダイヤモンドなどの資源に恵まれたアフリカ大陸。ヨーロッパの列強が植民地として支配し資源を搾取していた時代は終わり、資源国は独立したが、資源が生み出す膨大な金は相変わらず略奪されていて、一般市民には届かない。
 1度実権を握った各国の独裁者は、あらゆる手を使って政権の座に居座るし、うまい汁を吸おうとする”グローバル企業”はタックスヘイブンもフル活用して現代版の略奪システムを作り出す。さらに、現地の実力者に巧みに接近する中国が参戦したことによって、熾烈な争奪戦が激化していた。
 イギリスの「フィナンシャル・タイムズ」の特派員として2006年からアフリカに駐在し、政治家、実業家から住民まで根気良く取材し続けた著者が迫る資源ビジネスの闇。欧米とアフリカの密な関係に割り込むことに成功した、謎の中国人実業家・徐京華の実像が少しずつ明らかになるのもスリリングだ。 

書名:喰い尽くされるアフリカ著者:トム・バージェス著、山田美明訳発行:集英社定価:1900円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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