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「マフィア帝国ハバナの夜」T・J・イングリッシュ著、伊藤孝訳

  NYのマフィアのボス、”リトルマン”ランスキーと”ラッキー”ルチアーノは、幼なじみで、制約が厳しくなったアメリカを逃れ、キューバのハバナにギャンブルの帝国を作り上げようと画策、全米のマフィアを誘い入れていく。彼らはキューバの独裁者で強欲な将軍バティスタを篭絡(ろうらく)、彼を傀儡(かいらい)に仕立てあげる。
 享楽の都と化したハバナには、J・F・ケネディ らがやってきて、マフィアの用意したセックスパーティーに興じる。この国のバナナも、砂糖も、通信も、アメリカ資本に牛耳られ、人々は貧困にあえいでいた。そうした中で、カストロとチェ・ゲバラの革命運動が動き出し、やがてマフィアの王国はむなしく消え去ることになる。
 著者T・J・イングリッシュの取材は精緻で、文章は迫力がある。昨年、アメリカとキューバが54年ぶりに国交回復したばかり。時宜を得た出版だ。 

書名:マフィア帝国ハバナの夜
著者:T・J・イングリッシュ著、伊藤孝訳発行:さくら舎定価:1800円+税

夕刊フジ

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