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「オレ様化する人たち」片田珠美著

夕刊フジの書評から
2016/7/15
 　政治家の荒いカネ遣い、芸能人の大胆な不倫や名門企業による組織ぐるみの不正隠しといったあきれ果てる出来事が後を絶たない。権力やカネを手にすると自信過剰になったり、判断能力が鈍る人は少なくないからだ。
　このような状態を人格障害の一種とみなした「傲慢症候群」が欧米で注目されている。そして脳外科医、生化学者、精神分析医、経営・組織学など複数の分野の専門家が集い、対策が講じられているという。
　本書の著者は「困った人」の精神分析で知られる臨床経験豊富な精神科医。不正や不祥事で話題になった企業や政治家から、職場や家庭にいる身近な傲慢人間まで、さまざまな事例を挙げて、特徴や行動原理、「発症」しやすい素地、環境などを解説している。
　連鎖を生み、多大な被害をもたらす「オレ様族」から身を守る方法のほか、自分が傲慢化していないかもこっそりチェックできる。

書名：オレ様化する人たち著者：片田珠美発行：朝日新聞出版定価：1300円＋税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代～60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」（http://www.zakzak.co.jp/）で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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