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『「平穏死」を受け入れるレッスン』石飛幸三著

  著者は特別養護老人ホーム常勤医として、親や配偶者の死と向き合う家族の声に耳を傾け続けた。「いつまでも生きていてほしい」が、「できるだけ楽に逝かせてあげたい」-どの家族もジレンマにさいなまれる毎日。そのジレンマに「平穏死」の提唱者が答える。
 2010年に、自然な老衰死のあり方と穏やかな看取りとして「平穏死」を提唱、徐々に浸透してきた。口から栄養がとれなくなり胃ろうをつけるのが当たり前だった寝たきりの人も減ってきたという。しかし、まだまだ無理な延命治療が行われているのが実情だ。
 皮肉にも、家族が安らかな大往生を妨げている現実がある。自分はしてほしくないのに親には延命治療を望むのはなぜか? 「命より大切なものはない」という考えにとらわれると、当人の尊厳が失われてしまう。タブー視されがちな家族の「情」について丁寧に論考を重ね、悩み苦しむ家族に、大切な人の幸せな看取り方を提示する。 

書名:「平穏死」を受け入れるレッスン著者:石飛幸三発行:誠文堂新光社定価:900円+税

夕刊フジ

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