本を知る。本で知る。

「95(キュウゴー)」早見和真著

  ほとばしる疾走感と圧倒的な熱量を放つ、日本推理作家協会賞受賞第1作。
 2015年末、秋久のもとに母校の女子高生から連絡が届く。卒業制作用に1995年の話が聞きたいと言い、昔彼も通い詰めた渋谷のカフェで会うことに。秋久は、人生を劇的に変えたその年のことを語り始めた。
 95年3月20日、地下鉄サリン事件発生。平凡な高校生だった秋久は、死に直面し動揺する中、4人の同級生に突然呼び出され、仲間入りすることに。髪を染め、憧れのポケベルを持ち、センター街を闊歩(かっぽ)する刺激的な日々を送っていたある日、仲間の翔が何者かに襲撃される。犯人捜しを始めるが、裏では大きな組織が渋谷で暗躍してようとしていた…。
 バブルの余韻が残る90年代、流行発信地だった渋谷が舞台。世代や場所は違っても、10代特有のはかない危うさはいつの時代も不変だ。不器用で青臭い青春時代を思い出す快作。

書名:95(キュウゴー)
著者:早見和真
発行:KADOKAWA
定価:1600円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

記事一覧 公式サイト

夕刊フジの書評からの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?