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「北朝鮮の楽しい歩き方」鄭銀淑著

  核実験で物議をかもし、依然として拉致問題など懸案が残ったままとなっている北朝鮮。国交がないため、おっかない雰囲気があるが、人の往来は自由になり、観光旅行も可能だ。5泊6日という比較的長期の北朝鮮旅行を潜入ルポしている。
 「住居や電気代はすべてタダです」と現体制の賛美を繰り返す同行ガイド。また、各地の博物館では、職員から金正恩第1書記はじめ金ファミリーの恩恵や活躍をひたすら強調される。一見、退屈そうに見えるツアーだが、彼らの説明に突っ込みどころが多かったり、本音が垣間見える。また、経済的な不振が伝えられる北国内だが、平壌市内はおしゃれな女性が闊歩(かっぽ)していたり、食事が充実していたりと「百聞は一見にしかず」とはまさにこのこと。咸興(ハムン)や元山(ウォンサン)といった地方都市にも宿泊しており、北の格差社会を肌で感じている。この時期にこそ読みたい1冊だ。

書名:北朝鮮の楽しい歩き方
著者:鄭銀淑
発行:双葉新書
定価:820円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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