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「人を、殺してみたかった」一橋文哉著

  2014年12月、名古屋大学に通う女子大生が、近所に住む高齢女性をオノで殴り、窒息させて殺害するという衝撃的な事件が発生した。薬品収集を趣味としていた彼女は、高校時代、殺鼠剤として用いられる「硫酸タリウム」を同級生に飲ませ、失明寸前に追いやるなど問題行動を起こす人物だった。
 犯人の女性は神戸連続児童殺傷事件の犯人「少年A」への好意をツイッターなどでたびたび書き、「宮城のサカキバラになる」と語っていたという。はたしてこれは本当に計画的殺人だったのだろうか、それとも心の病だったのだろうか。数々の難事件を扱った著者が警察関係者の極秘情報などから犯人の内面を明らかにする。
 この事件は現在、家庭裁判所で観護措置となっており処分が検討されている最中だが、本書では近年増えつつある「人を殺してみたかっただけ」という犯罪に対し、社会がいかに向き合うべきか再考をうながしている。

書名:人を、殺してみたかった
著者:一橋文哉
発行:KADOKAWA
定価:1500円+税

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