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「アメリカは食べる。」東理夫著

  「アメリカ料理」といえば、大味、単調、量だけ多い、とネガティブなイメージがつきまとう。その先入観を根底からブチ壊してくれるのが本書だ。もちろん「良い意味」で。
 アメリカへ渡ってきた人たちのルーツは実に多様。イングランド、アイルランド、ドイツ、イタリア、ユダヤ、アジア、アフリカ、ヒスパニック…。先住民たるインディアンもいる。それぞれの民族が母国の料理を新世界にもたらし、アメリカ風にアレンジ。それを歴史、宗教、風俗、文化、音楽に絡めて詳しく解説。“丸ごとアメリカ”の大作である。
 個々の料理の描写が素晴らしい。食材から詳しいレシピはもちろん、レストランの雰囲気からウエートレスの笑顔まで、微に入り細に入り。目の前にアツアツの料理が運ばれてきたようで、思わずヨダレが出てしまう。
 著者は1941年生まれの作家・ブルーグラス奏者で、両親はカナダ生まれの日系人。さすが、というほかない。

書名:アメリカは食べる。
著者:東理夫
発行:作品社
定価:3800円+税

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