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「日本人はいつから働きすぎになったのか」 礫川 全次 著

  近年、ブラック企業という問題が深刻化している。企業の規模や業績を問わず、常態化した長時間労働、進んで受け入れるサービス残業、横行する過酷なノルマや理不尽なパワハラ。これらは企業の労務管理、国の労働行政の問題であると同時に日本の社員。従業員のメンタリティーの問題でもある。
 過労死、過労自殺への道を自ら歩みながら、日本人はなぜ不満を表明することすらしないのか。そうした「勤勉精神」はいつ生まれ、どういう系譜をたどって今日に至ったのか。私たちを勤勉に駆り立ててきたものとは何か。そのメカニズムを歴史的に探る。
 本書では、歴史人口学の分野で語られてきた、江戸時代中頃に一部の農民が勤勉化したとする「勤勉革命」論の問題意識を引き継ぎつつ、その後の展開を二宮尊徳、吉田松陰、松下幸之助といった勤勉家の実践、その受容を通して、日本人固有の勤勉性の正体に迫る。

書名:日本人はいつから働きすぎになったのか
著者:礫川全次
発行:平凡社新書
定価:820円+税

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産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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