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毎日、同じ日を繰り返す彼女を幸せにしたい

50回目のファーストキス

 映画「50回目のファーストキス」(脚本・監督 福田雄一 主演 山田孝之、長澤まさみ)が6月1日に公開される。福田雄一監督は、『日経エンタテインメント!』が選ぶ「ヒットメーカー・オブ・ザ・イヤー2017」に輝いた。コメディの王者である福田氏が、本作で初めて渾身のラブストーリーに挑む。

 本作のオリジナル版は、アダム・サンドラーとドリュー・バリモア主演による2004年のハリウッド映画「50回目のファーストキス」。本作のすべてのロケは、オリジナル版の舞台でもあるハワイで行われたという。

 本書『50回目のファーストキス』(講談社、2018年)は、福田雄一監督による映画を原案として、著者の萩原はるなが書き下ろした小説。

 太平洋のほぼ中央に位置するハワイ群島は、世界の中でも、星の観測に最適な場所のひとつ。大輔は30歳を目前にして、日本の天文学研究のトップである大学院の研究室を飛び出し、新たな研究の地としてハワイを選ぶ。オアフ島でツアーガイドとして働きながら、天文学の研究をしている。

 ある朝偶然立ち寄ったカフェで、大輔は瑠依と出会う。瑠依の笑顔が大輔の脳裏に焼き付き、一生に一度の運命を感じる。瑠依のことで頭がいっぱいになった大輔は、翌日以降もカフェへ通い、瑠依の気を引こうとする。

 ところが、瑠依は初めて会った日と同じ行動を繰り返したり、意気投合したはずの大輔に対して、翌日には赤の他人のように振舞ったり、様子がおかしい。大輔に知らされたのは、瑠依は1年前の事故で頭を強打したことで、「その日1日の記憶は、毎晩眠るたびに消えてしまう」という事実だった。

 瑠依の父と兄は、毎日同じことを繰り返し、事故の起きた2016年10月9日を演出していた。瑠依は自身の後遺症に気づくことなく、1年以上も同じ日を繰り返し生きている。大輔は瑠依を想えば想うほど、こんな偽りの演出が瑠依にとって最善なはずはないと考える。

 明日には自分のことを忘れてしまう相手と、どうしたら1日1日の幸せを共有し、ともに未来へ進むことができるのか。エメラルドグリーンの海、満天の星に見守られた2人の物語を、ぜひスクリーンでも楽しみたい。

 著者の萩原はるなは、出版社勤務を経て、書籍やムック、雑誌などのライター、エディターとして活動。主な著書に『ドルフィンブルー』『まさお君がくれたもの』(ともに講談社)などがある。

BOOKウォッチ編集部 Yukako)
  • 書名 50回目のファーストキス
  • 監修・編集・著者名萩原 はるな 著
  • 出版社名株式会社講談社
  • 出版年月日2018年4月13日
  • 定価本体600円+税
  • 判型・ページ数文庫判・252ページ
  • ISBN9784062938976

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