読むべき本、見逃していない?

みんなと「いいこと」を分け合いたい

SNSで儲けようと思ってないですよね?

 

 いまスマホのユーザーは利用時間のうち、7割をソーシャルメディア(SNS)に費やしていると言われる。また10代の情報収集は7割がSNS経由で、グーグルなどの検索経由を上回るデータもあるという。著者は「『人から人へ』と伝わる特性をもつSNSを通じて、ユーザーは情報だけではなく、『みんなはこの出来事に対して、どんな風に捉えているんだろう?』という『時代の気分』を知りたがっている」と説明する。事実の先にあるものを求めているというのだ。

 

 著者はブランド・コンサルタントとして独立する以前、ソニー・デジタルエンタテインメントを創業し、SNSの代表的企業として成長させた実績を持つ。多くのクライアントに対して「これからの時代、ビジネスをソーシャルメディア化しなければ、シュリンク(縮小)する一方ですよ」と説いているという。しかし、成功している事例は、SNSをたんなる広告宣伝としてではなく、「ブランディング」として捉えた結果なのだとも。

 

 本書『世の中を動かすSNSのバズり方』は、そのブランディングの本質について、著者のさまざまな成功例をもとに説明している。たとえば「その商品やサービスは、本当に世の中に必要なのか」という観点で物事を見ることが大切だという。さらに「クリエイティブで人助けをする」というソーシャルデザインの発想が前提となっているビジネスモデル。東日本大震災のあと、まだガラケーが多かった時代に、NTTドコモのiモードで「待受け画面を1枚ダウンロードするごとに105円課金する」というシステムを利用し、手数料11%を除いた89%を全額寄付するという復興キャンペーンを行った。

 

 そうしたファンドレイジングを通じて、「みんなといいことを分け合いたい」という時代の気分がSNSの基本にあると理解したという。

自撮り文化を意識せよ

 

 ネット時代はコピペが横行する。一次情報に触れることが重要だと説く。そのために街をうろつくことを著者は勧める。

 

 その上で、SNSの「バズらせ方」として「セルフィー(自撮り)文化」を意識せよという。セルフィー、シェアしたくなるような「ライブ感のある表現」が基本だというのだ。

 

 オリジナルが出尽くした今、「すべてのコンテンツは組み合わせによって成り立つ」など、発想のヒントが盛りだくさんだ。

 

 あまたあるノウハウ本とは違い、著者の生き方、ビジネスの作り方がわかりやすく紹介されており、熱い思いが伝わってくる。「儲けを考えない。すると、儲かる時代」(第2章タイトル)ということが、読み通すと理解できるだろう。(BOOKウォッチ編集部)

  • 書名 SNSで儲けようと思ってないですよね?
  • サブタイトル世の中を動かすSNSのバズり方
  • 監修・編集・著者名福田淳 著
  • 出版社名小学館
  • 出版年月日2017年12月 4日
  • 定価本体1200円+税
  • 判型・ページ数四六判・191ページ
  • ISBN9784093885522

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