結婚しない人が増えている。婚姻率(人口千人当たりの婚姻件数)は1975年に比べると、何と半分にまで落ちているそうだ。
2015年は、30~34 歳では、男性はおよそ2人に1人(47.1%)、女性はおよそ3人に 1 人(34.6%)が未婚。35~39 歳では、男性はおよそ3人に1人(35.0%)、女性はおよそ4 人に1 人(23.9%)が未婚となっているそうだ。
別の調査だと、結婚しても子どもがいないという人は約6パーセント。結婚しない人も併せると、当然ながら「子どもがいない」という人も増えている。これからさらに増えるだろう。本書『子どものいない人生の歩き方』は、その意味ではタイムリーな一冊だ。
著者のくどうみやこさんは、大人ライフプロデューサーならびにトレンドウォッチャー。結婚したが、仕事優先で子作りを先送りしているうちに想定外のことが起きた。癌を宣告され、子宮全摘手術。一命は取り留めたものの、「産めない人」になってしまった。
かつては自分が「子どものいない人生」を歩むことになるなんて想像もしていなかっただけにショックは大きかった。「早く産んでおけばよかった」と悔やんでもどうにもならない。そこから、「子どものいない人生をどう生きるか」、くどうさんの模索が始まる。
本書は、そうした工藤さん自身の人生をプロローグに、子どものいない女性13人のそれぞれのストーリーを紹介、さらに子どものいない女性の意識調査、「子どものいない女性の「カラダとココロ」について専門家の見解を載せている。最後にまとめとして、「子どものいない女性の心得」を9つのヒントと共に説いている。
工藤さんは書いている。ママ向けのマニュアル本はたくさんあるのに、子どものいない女性に向けた指南本は見当たらない。「子どもがいない」ということが、何となく「日陰」の扱いに追いやられている。そうした現状を少しでも何とかしたい。「子どもがいないながらも楽しい人生はある」「誰もが堂々と自分らしく生きられ、すべての人が心地よく暮らせる社会になることを願う」というのが、著者の強い思いだ。
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