著者はアイルランドの写真家。広告用の写真やポートレート撮影などを手がけ、ダブリン市内にギャラリーを備えたスタジオを経営している。あるとき、息子がピーターラビットのぬいぐるみを片時も手放さないのをみて、大切にされているぬいぐるみの撮影を計画。作品を自身のウェブサイトで公開すると、SNSなどで瞬く間に評判となり世界中からアクセスが殺到、その数は1か月で150万件にのぼったという。その反響を受けたフォトエッセイ集。
表紙の写真は「ピンクテディ」。1988年のクリスマスに「誕生した」という。持ち主が生後6か月のときにプレゼントされたもので、大学時代の寮生活もともに過ごしたという。一度ばらばらになってしまい直してもらったことがあり、それ以来とても大事にしているという。
本書に収められているのは、このピンクテディなど約60体。"最高齢"のっものは"100歳"を超える。写真には、"年齢相応"のディテールが豊かに表現され味わい深い。なかには誕生時の姿を想像するのが困難なほど変わりはて、ホラー映画のキャラクターを思わせるものも。添えられているエッセイでそれほどまでに愛されたエピソードが綴られている。
原書である英語版が発売されたのは2013年。その2年後に日本でもテレビ番組で紹介され話題になった。そして、原書の発売から4年経ち、翻訳出版が実現した。
読売新聞(2017年10月22日)の書評で作家の青山七恵さんは「なんといってもぬいぐるみたちのくたびれ具合が素晴らしい」と述べている。
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