本作は、現在公開中の映画『恋と嘘』(原作・ムサヲ 監督・古澤健 脚本・吉田恵里香)と連動して執筆された小説。
もとになっているのは、アプリ「マンガボックス」で人気NO.1となった『恋と嘘』。2014年にスタート、累計1000万ダウンロードを超えて現在も連載中。その後、単行本コミック(講談社)になり、6巻までの累計が150万部を突破。今年7~9月にはアニメ(TOKYO MX)も放映された。
物語の舞台は、結婚相手を政府が選ぶ、恋愛禁止の世界。日本の出生率の劇的な低下を食い止めるために制定された(超少子化対策法)に従い、満16歳になると「政府通知」が届く。膨大な遺伝子データの中から、最も相性の良い異性が選ばれ、自由恋愛に比べて上手くいくケースが多いとされている。
ヒロインの仁坂葵に告げられたパートナーは、美男子で大病院の御曹司である高千穂蒼佑。デートを重ねるうちに、徐々に打ち解けていくのだが、幼稚園の頃からの幼なじみ、司馬優翔のことが葵の胸をよぎる。
何か一つを選ぶことが苦手な葵は、二人の間で揺れ動く。どちらが本物の「恋」で、どちらが「嘘」なのか。ようやく気づいた葵を待ち受けていた現実は――。
政府通知の内容、高千穂の家庭の事情、司馬の置かれた状況など、物語の大事な要素にもっと深く触れてほしいと感じる部分もあったが、設定自体は興味深く、「未来の日本」を念頭に、想像を膨らませながら楽しむことができる。
本作のコミックとアニメは、映画や小説とは逆の設定で、主人公の少年が、女子2人の間で揺れ動くストーリー。映画『恋と嘘』は、10月14日から劇場公開されているので、コミック・アニメ・映画・小説を比べてみると、それぞれの面白さがあるだろう。
(BOOKウォッチ編集部 YT)
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