本作は、ケータイ小説として大人気となり、2015年に創刊したライト文芸のレーベル「スターツ出版文庫」第1弾として文庫化された。
「読みたい本ランキング(WEBサイト読書メーター)」1位になるなど反響を呼んで、24万部超えのヒットに。その後、漫画にもなっている。
物語は、高1女子のセイが、学校からまっすぐ家に帰りたくなくて、偶然たどり着いた公園で空を見上げていた時、同じく空を見上げていたハナという青年に、写真を撮られるところから始まる。
「こんな世界、汚れたものしかない」と言うセイと、「僕の見る世界には、綺麗なものが確かにある」と言うハナ。セイは、両親の不仲で家族の形が変わっていくことに心が揺れ、全てを忘れてしまいたい。ハナは、記憶が1日しかもたず、今を鮮やかに憶えていたい。
同じ空を違う気持ちで見ていた2人は、毎日のように公園で会うように。互いの抱える痛み、率直な気持ちを言葉で交わす中で、いつしかかけがえのない、1番大切な存在になっていく。
美しい詩のような文体で描かれた高校生2人の世界。自分の身近にいる人を改めて愛おしく思える作品だ。
著者は12年に作家デビュー。最近、立て続けにライトノベル作品を出版、中高生ら若い世代に人気がある。
(BOOKウォッチ編集部 YT)当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?