よくあるビジネス本の一つだが、つくりが面白い。各章の冒頭、著者が「成功に導く言葉」を紹介する。そのあとに、「5年後リーダーになる人」と、「 5年後も部下のままの人」がこの言葉をどう受け止めるか、予想される反応を記している。
たとえば、「プロフェッショナルとは結果を出す人」と言う言葉についてはこうだ。
5年後も部下のままでいる人は、「結果が悪くても、勝手な言い訳をして自己を正当化してしまう。慰めで『頑張ったね』と言われたら、それで満足してしまい反省しない」。
これに対し、5年後リーダーになる人は、「あくまで結果にこだわる。たとえ人から『頑張ったね』と褒められても満足しない。どんなときにも結果に責任を持つ厳しさがあるので、言い訳を一切しない」。
もちろん著者は「結果を出すことは簡単ではない」と知っている。だから「プロフェッショナルとは結果を出す人」と言う言葉は、「結果が出るまであきらめない人」と言った方がいいかもしれないと補足する。そして、「努力を続けられる才能こそが何よりの才能であり、それを人より多く持っている人がプロであり、天才なのだ」と力を込める。
このほか「失敗を恐れずチャレンジを続ける」「空き時間をムダにするか活用するか」「読書にはお金と時間を費やす」など計49の気になる言葉を取り上げている。巻末を見ると、参考文献として思いのほか多数の本が掲載されている。本書と同じジャンルのビジネス本が多いが、哲学、思想、文学書などもある。
著者は日産自動車を振り出しにビジネス経験を重ね、スターバックスコーヒージャパンなどでCEOを務めた"専門経営者"。自身が励まされ、元気づけられた先人たちのメッセージを「言葉」として拾い出したという。5年後に管理職になりたいと思っている人は、手に取って見よう。
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