著者の一人、マイケル・フリンはトランプ大統領の国家安全保障担当補佐官をロシア問題により、わずか25日で辞任に追い込まれた人物。本書はトランプ政権の発足前に書かれたので、副題はそぐわないだろう。
とは言え、フリンは米陸軍で33年の軍歴を持ち、米国防情報庁(DIA)長官を2012年から16年まで務めたので、本書で明かされた米軍の諜報活動の実態は信頼すべきものがあると考えられる。そのおもな「戦場」とはイスラム主義との戦争である。
評者の中岡望氏(東洋英和女学院大学客員教授)は「キッシンジャーやブレジンスキーなどの歴代の優れた補佐官と比べると、その議論に歴史的、政治的な理念で物足りなさを感じるのは否めない」としている。
「告発」という副題が付いているものの、トランプ政権をあっという間に去った人だから、本書の政権への直接の影響は限定的なものになるだろう。
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