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現場でウッドストックを体験

書評掲載元:毎日新聞 2017年8月27日

‘67~‘69 ロックとカウンターカルチャー 激動の3年間

 1968年というのは、歴史に残る年だ。チェコで「プラハの春」が起こり、ベトナム戦争が激化し、世界的に反戦運動が高揚、米国は北爆停止に追い込まれる。キング牧師が暗殺され、パリでは5月革命。日本では東大・日大で紛争が拡大、全共闘が出現し、3億円強奪事件もあった。

 激動の一年と言うことで、ネットで検索すると、この年に絡む本が多数出ている。『1968年』 (ちくま新書、スガ秀実著)、『1968年――反乱のグローバリズム 』(ノルベルト・フライ著)、『1968年文化論』(四方田犬彦、平沢剛著)、『1968〈上〉若者たちの叛乱とその背景』(小熊英二著)、『「1968年」時代転換の起点』(岡本宏著)、『グローバル・ヒストリーとしての「1968年」:世界が揺れた転換点』(西田慎、梅崎透著)、『1968年には何があったのか―東大闘争私史』(唐木田健一著)、『創造元年1968』(押井守、笠井潔著)・・・。

 音楽評論家の室矢憲治さんの新刊『`67〜`69 ロックとカウンターカルチャー 激動の3年間:サマー・オブ・ラブからウッドストックまで 』も、広い意味で上記の「68年本」の範疇に入るだろう。いまや伝説となった「ウッドストック」の会場にいたという著者の、生々しい「カウンターカルチャー体験記」だ。

 まだアメリカは若く、人口の半分が25歳以下で、彼らが最も恐れていたのは「徴兵」だったという。ロックが反戦、反体制のメッセージとして強烈なインパクトを与えた時代。毎日新聞の「今週の本棚」で、「世界的に広がった若者の反乱の背景には戦争への恐怖があったことがよく分かる」と紹介されている。

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