学校で居場所をなくした女子中学生の物語。部屋に閉じこもっていた彼女の目の前である日突然、鏡が光り始める。その鏡をくぐり抜けた先には不思議な城が...。なかには似た境遇の少女たちが集められていた――。そこで彼女たちは、現実の社会では失った自分の居場所を得ていく。
彼女たちが、なぜこの場所に? 出版社が提供している書誌情報には「すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語」とある。
著者は、本書の刊行を記念するインタビューで、自身の中学生時代について触れ「中学のときが一番、いろんなことやったり、いろんな場所に出かけたりしていた気がするんです。それはなぜかと考えてみると、たぶん本を読んでいたからなんですよね」と述べ、本書では読書を鏡に置き換え、そのなかの世界を舞台にした。
「本を読むというのは他人になることですし、本の世界を見るというのが、ある意味超常現象みたいなことで、異世界に連れて行ってもらえるのと同じ。鏡がどこかと繋がるというのは、私にとっては本を開いて本のページの向こうに行くような感覚で、その想像の延長線上が今回の設定になったんだろうなと思います」
読書好きが高じて女優から作家、書評家へとフィールドを広げた経歴を持つ中江有里さんは「夏休みお薦めガイド」の「BOOK Selection 私が選んだBEST5」に本書をリストし、「読みすすめるうちに自分が同世代だった頃の息苦しさが蘇った。設定から子ども向けと思われるかもしれないが、生き辛さを抱える大人にも響くはず」と述べている。
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