世間の村上世彰氏へのイメージと言えば、「元通産官僚にしてファンドを立ち上げたもののインサイダー取引で逮捕されたマネーゲームの亡者」といったところだろう。近い時期に、同じような経営手法で注目され、やはり逮捕された元ライブドア社長の堀江貴文氏と関連して語られることもある。
しかし、本書を読み、蒙を開かれた思いがするという読者のコメントがネットにあふれ、本書はベストセラーになっている。背景にあるのは「コーポレート・ガバナンス」、経営者の無策を厳しく糾弾する村上氏のような「もの言う株主」への理解が近年、急速に進んだことだろう。
村上氏の主義主張の根本には「企業にとってのお金は人間の身体でいうなら血液、企業成長にはお金(血液)の流れが大切であり、流れが滞ると企業の健康に悪い影響が出る」がある。
さらに、「私が、資金を循環させることが日本の景気回復と経済成長においていかに重要だと考えているか」とさえいう。
評者の佐々木俊尚氏(ジャーナリスト)は、「村上氏のようなロジックを広めていくことこそが、日本再生の原動力になるのではないだろうかと思う」と高く評価する。
ニッポン放送、フジテレビ、阪神鉄道、さらにさまざまなIT企業とのかかわりが書かれ、掛け値なしに面白い。
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