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縁結びの神様が出てくる連作集

書評掲載元:週刊現代7月22・29日号 著者インタビュー

パーマネント神喜劇

 万城目学といえば『鴨川ホルモー』『鹿おとこあをによし』など関西を舞台にした一見、荒唐無稽とも思えるスケールの大きい「ホラ話」で世に出た小説家だ。本作はフジテレビ系のオムニバスドラマ「世にも奇妙な物語」の原作用に書いた話に登場させた「縁結びの神様」を別の短編でも使い、それらをまとめたものだという。

 長編が多いので、連作集は珍しい。さくさくと読めそうだ。万城目さんは週刊現代のインタビューの中で、「神様が、押しつけがましくなく、人間たちに働きかける話にしようと思った」と語っている。

 最終話では神様がいる神社がつぶれてしまう展開も。昨年の熊本地震に触発されて書いたものだそうだ。たまたま熊本に旅行し、「東京に帰ってきた3日後に熊本地震が起きました」とも。作家の新しい「顔」に触れることのできる作品かもしれない。

  • 書名 パーマネント神喜劇
  • 監修・編集・著者名万城目学 著
  • 出版社名新潮社
  • 出版年月日2017年6月22日
  • 定価本体1300円+税
  • 判型・ページ数四六判・238ページ
  • ISBN9784103360124

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