久しぶりに笑った。カップ焼きそばの作り方の説明である。村上春樹をはじめとした作家のみならず、「週刊文春」「読売新聞コラム『編集手帳』」「ビジネスメール」なんてものもある。文体模写の芸をたっぷりと味わった。
たとえば......。「完璧な湯切りは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。」これは村上春樹の項の結びの一文だ。それらしいではないか。
中原中也の項はこうだ。「カップ焼きそばを作ってゐる/かやくとソースを取り出して/沸騰した湯をかけてゐた/五分間を待ちながら/どしやぶりの湯が捨てられて/黒いソースがかけられ混ぜられてしまひ あゝ食欲の数だけ/食べられてしまった......」
評者の成毛眞氏(HONZ代表)は相田みつをの項を引用している。
「湯をいれる/五分まつ/湯切りをする これだけなのに/むずかしい/すぐに食べたい/人間のわたし」
「本好きにしか判らない楽しい一冊だ」と本書を勧めている。
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