前作の『ふだん使いのマインドマップ』が世に出て、3年。好評のうちに増刷を続けましたが、すでにつまずいて前に進めなくなった人、そしてビジネスユースでもっと活用したい人、ほかのマインドマッパーたちがどんな使い方をしているか知りたい人のために、さらに実践的な続編を刊行しました。
まずマインドマップの長所についておさらいです。マインドマップは、一言でいうなら、「頭を柔らかくするノート」です。「頭がよくなる」「記憶力が高まる」「柔軟な発想ができるようになる」と評価されるのは、とっちらかった頭の中を、「イマジネーション(想像力)」と「アソシエーション(連想、関連付け)」によってきれいに整理するからです。しかも決まっていないことや、わからないことも枝を伸ばし描くことで、脳にある無限の可能性を追求できるようになります。
次にマインドマップの描き方のおさらいをしましょう。描き方は、いたってシンプル。用紙にセントラルイメージをカラーで描いて枝(ブランチ)を広げていき、その上に単語(言葉)載せる。枝が順々につながっていく「階層」、そしてある特定の法則で並べ替えていく「序列」によって構造化していく。以上を「TEFCAS」のルールで進めます。それは、「Trial(試行)」「Event(実行)」「Feedback(フィードバック)」「Check(チェック)」「Adjust(調整)」「Success(成功)」。これでひと通りは完成します。詳細は前作でチェックを。
では、いよいよ実践事例。マインドマップで禁煙に成功した人がいます。彼の描いたマインドマップでは、喫煙しているときの利点と欠点を挙げています。別のブランチでは、禁煙のイメージや、禁煙ができた後のイメージを描きました。タバコ代分のお金が貯まる、登山をする……。禁煙を達成しつつあるときのマインドマップでは、セントラルイメージが、タバコからタバコを踏み潰す足へと変わりました。漠然としていたことが視覚化された効果です。
コミュニティレストランでのボランティアをマインドマップ化した例もあります。誰が何時に何をするか整然としたマインドマップが、役割分担をわかりやすくし、また協力態勢もとりやすくなりました。ほかにも年末の大掃除や、旅行の計画、人脈づくりなど、多種多様なマインドマップが事例として掲載されています。
マインドマップはいくらでも応用が効きます。自由自在に応用できれば、まさに脳のOSといえるほどの機能を発揮することになります。みなさん、億劫がらずにマインドマップを描いて、仕事で成果を、生活に充実感を、それぞれ達成しましょう。
書名:ふだん使いのマインドマップ著者:矢嶋美由紀 ブザン公認マインドマップ(R)インストラクター発売日:2015/10/16定価:本体1500円(税別)