ビジネス上の課題を解決するには、さまざまな困難がともないます。そのため、問題解決の手法を説いた書籍が多数出版され、売れ筋ジャンルのひとつとして市場が形成されています。
一般的な問題解決法を取り扱った書籍は、
「ビジネス上の課題の定義」
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「原因の分析」
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「解決策の策定、および実行」
というアプローチに沿って解説しています。
たとえば、「売上が前年比20%減になった要因を探り、解決する」という課題を設定をしたとすると、次の分析フェーズでは市場規模が縮小したのか、営業手法に問題があるのか、顧客へのPRが不十分だったのか、などの多角的な分析を行ない、解決策を定めるといった手法です。
しかし、「こうした手法を自社の経営課題にあてはめてみても、今ひとつ効果がでなかった」という方も多いのではないでしょうか。 ことしの4月に日本実業出版社から発刊した書籍『すべての仕事は[逆]から考えるとうまくいく』は、従来のアプローチ手法の問題点を挙げ、実践に基づいた革新的な問題解決法を提示しています。
本書は、BCG(ボストン コンサルティング グループ)とマッキンゼーでそれぞれコンサルタントとして名を馳せた2人の著者が磨きあげた、「逆から考える」問題解決法を解説しています。
具体的には、「目的や理想を設定する」
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「目的を達成するには、どのような分析が必要かを考え、フレームワークを構築する」
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「フレームワークをもとに、質のいい分析を実行する」
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「分析結果をもとに、解決策を策定する」
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「利害関係者と連携する」
というステップで構成されています。
これらは、著者らが提唱する問題解決の三大要素である「逆から考える」「“合理的な疑い”を超える」「決断そのものではなく、施策実行に意味を持たせる」に沿って考えられています。 また、各章にはケーススタディや実際にあった裏話を掲載するなど、本書の内容が理解しやすくなる工夫も、随所にちりばめられています。
ぜひ、本書をお手に取ってみてください。
著者紹介
ロブ・ヴァン・ハーストレッチト
コンサルタント。BCG(ボストン コンサルティング グループ)のアムステルダム(オランダ)とオークランド(ニュージーランド)で8年間勤務した後、独立。ビジネス戦略と変革マネジメントを中心に、さまざまな業界のクライアントに向けて活動する。専攻はビジネス経済学。エラスムス大学(オランダ、ロッテルダム)で准教授としてマーケティングを4年間教える。オランダ在住。
マーティン・シープバウアー
Schibsted Classified Media社のゼネラルマネージャー(インターネット・セクター)。大学卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーにジュニアアナリストとして入社。7年間の勤務では、プロジェクトマネジャーとしてハイテクやメディア産業に従事する。世界最大級のネット通販eBayのオランダでCFOとしても活躍。2008年以降、さまざまな分野のシニアコンサルタントとして、主にヨーロッパ南部に向けて活動中。デルフト大学で機械工学の理学修士を、INSEAD(インシアード、フランスにある世界トップクラスのビジネススクール・大学院)でMBAを取得。スペイン、バルセロナ在住。
すべての仕事は[逆]から考えるとうまくいく
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書名:すべての仕事は[逆]から考えるとうまくいく
著者:ロブ・ヴァン・ハーストレッチト、マーティン・シープバウアー、 (翻訳) 細谷 功
発売日: 2012/4/12
定価:1,575円