【問題】飛行機を満席にせよ!
ある会社が運行している飛行機は、100人乗りの機体なのにいつも80席までしかチケットが売れない。いったい、どうすれば満席にすることができるのか?
このクイズの答えを、あなたはすぐに思いついただろうか? もしそうなら、あなたは「ラテラルシンキング」を無意識に使いこなしているかもしれない。
ここで「ラテラルシンキングとは何か?」をご存じない方でも、おそらくロジカルシンキングという言葉なら聞き覚えがあるだろう。ロジカルシンキングは“垂直思考”とも呼ばれ、論理を積み重ねて問題を解決していく思考術である。
しかし、長くビジネスの現場で役立ってきた思考術ではあるものの、不況が長引く現代社会の中では、ロジカルシンキングだけでは解決できない壁に数多くぶつかるようになった。
頑張っているのにうまくいかない、努力しているのに報われない。そんな時代になってしまったのだ。
今まで通りのやり方を繰り返しても、この壁は突破できない。
これまでの常識にしばられず、いっさいの前提にとらわれない、まったく新しい考え方が必要なことは多くのビジネスマンが実感されているはずだ。その武器となるのが、ロジカルシンキングの対となる「ずるい思考術」=ラテラルシンキングなのである。
ラテラルシンキングの特徴は、発想を飛躍させ、マイナスの状態をプラスに変えること。ロジカルシンキングでは行き詰まってしまうような難題にも、「なんだ! こうすれば良かったんだ!!」という“ずるい”くらいの解決策を生みだすことを得意とする思考術だ。
しかも、ラテラルシンキングには、小難しい理論は必要ない。発想を転換するコツをつかむために、ちょっとした練習をすれば十分なのだ。
本書では、ラテラルシンキングの3つの力「疑う力」「抽象化する力」「偶然を偶然として無視しない力」を身につけるために、冒頭のようなクイズをゆるやかなストーリー形式で計60問出題している。
クイズの舞台となるのは、クセ者ぞろいの社員たちが勤める架空の商社“ラテラル商事”。読者は、主人公とともに様々な業務(クイズ)に挑戦し、自由に知恵を絞ることで、楽しみながらラテラルシンキングをマスターすることができる。
本書を読み終えた時、あなたは脳からアイディアがあふれ出す楽しさを実感できるはずだ。
では、ラテラルシンキングを活用すると、冒頭のクイズはどう考えればよいのだろうか? ヒントは「『損して得とれ』の視点で、物ごとを見直してみる」こと。その答えは……ぜひ、本書の中でお読みいただきたい!
書名:「ずるい思考術」練習帳 常識外れの考え方が身につくラテラルシンキング超入門
著者:木村尚義
イラスト:曜名
発売日:2012年4月18日
定価:1,260円(税込み)
発売元:小学館集英社プロダクション