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おふたりさまからおひとりさまへ。上野千鶴子さんが初めてプライベートをつづったエッセイ集

八ヶ岳南麓から

 「おひとりさま」の生き方について、さまざまな提言をしてきた社会学者の上野千鶴子さん。約20年前から東京と山梨の二拠点生活を送っている。

 実は上野さんが結婚していたと知って仰天した方も多いだろう。パートナーで歴史家の色川大吉さんは、八ヶ岳南麓に山荘を建てて暮らしていた。上野さんはその隣に家を建て、色川さんの最期を看取った。現在は「おひとりさま」として過ごしている。

 そんな上野さんの山の家での生活をつづったエッセイ集、『八ヶ岳南麓から』(山と渓谷社)が、2023年11月21日に発売された。

『八ヶ岳南麓から』上野千鶴子 著(山と渓谷社)

 上野さんのいまのテーマは、「大好きな北杜で最期まで」。そして「おひとりさまでも」だという。プライベートな暮らしをつづったエッセイ集は、今回が初めてだ。

 本書には、四季の景色や草花を楽しむこと、移住者のコミュニティに参加すること、地産の食べ物を存分に味わうこと、虫との闘いや浄化槽故障など想定外のトラブルに翻弄されること、オンラインで仕事をこなすこと、「終の住処」として医療・介護資源を考えることなど、「憧れのセカンドライフ」だけではない、森でのリアルな生活が書かれている。

 目次は以下の通り。

story 1 コロナ疎開の山暮らしで
story 2 いつのまにか山梨愛に......冬の明るさを求めて
story 3 花の季節
story 4 ガーデニング派と家庭菜園派
story 5 蛍狩り
story 6 冷房と暖房
story 7 上水と下水
story 8 虫との闘い
story 9 八ヶ岳鹿事情
story 10 夏の超簡単クッキング
story 11 ゴミをどうするか? それが問題だ
story 12 本に囲まれて......
story 13 移住者のコミュニティ
story 14 猫の手クラブの人々
story 15 銀髪のスキー仲間
story 16 大晦日家族
story 17 オンライン階級
story 18 多拠点居住
story 19 免許証返上はいつ?
story 20 クルマ道楽
story 21 中古別荘市場
story 22 おふたりさまからおひとりさまへ
story 23 大好きな北杜で最期まで
story 24 おひとりさまの最期
あとがき

■上野千鶴子さんプロフィール
うえの・ちづこ/1948年富山県生まれ。社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。女性学およびジェンダー研究の第一人者。京都大学在学中はワンダーフォーゲル部に所属。約20年前に山梨県八ヶ岳南麓に家を建て、現在は東京と山梨の二拠点生活を送っている。おもな著書に『近代家族の成立と終焉』(岩波書店)、『おひとりさまの老後』(文藝春秋)、『最期まで在宅おひとりさまで機嫌よく』(中央公論新社)などがある。


※画像提供:インプレスホールディングス


  • 書名 八ヶ岳南麓から
  • 監修・編集・著者名上野千鶴子 著
  • 出版社名山と溪谷社
  • 出版年月日2023年11月21日
  • 定価1760円(税込)
  • 判型・ページ数四六判変形・152ページ
  • ISBN9784635330794

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