マンガ家のヒロユキさんには、現在5000万円の借金がある。その原因は、一度沼にハマると抜け出せなくなるという「腕時計」だ。
2023年10月11日に発売された『アニメ化4作品のマンガ家が腕時計にハマった結果5000万円の借金をつくった話』（ワニブックス）に、ヒロユキさんが腕時計の魅力を知り、戻れないところまでハマっていく顛末が書かれている。
ヒロユキさんは腕時計にハマって5年弱の間に、20年近く貯めていた貯金を放出しただけでなく、ローンまで組んで腕時計を買い、残債5000万円以上になってしまったという。トータルの購入金額は億単位だ。
それまでは将来が不安定な職業だと自覚し、老後資金を貯めるために働きまくっていたそう。無駄遣いもせず、遊びに行くこともほとんどなかった。2017年に3作品目の連載が終わり、燃え尽き症候群に。「もうマンガなんて描きたくない」とニート状態になった。
次の連載の声はかかるものの、お金が貯まっているだけに働く理由が見つからない。そんな時、ある有名YouTuberが自身の腕時計のコレクションを紹介している動画を目にした。もともと腕時計に興味はあったが、数百万円使うだなんて浪費にもほどがあると思っていた。ところがYouTuberが「時計には資産性がある」と言うのを聞いて、気持ちが変わっていき......。
自分で言うのもなんですが、どうかしてるし、一体なぜこんなことになってしまったんだという気持ちでいっぱいです。もちろんある程度理性もないわけではないのですが、それでも限界を超えて深く突っ込んでしまいたくなる面白さに抗えず......。
（「はじめに」より）
ヒロユキさんを引きずり込んだ"腕時計沼"の魅力とは何なのか。人気モデルを手に入れるための「マラソン」、1本買ったらすぐに次を買いたくなってしまうワケなど、ハマった人にしかわからない腕時計の奥深さを教えてくれる一冊だ。
【目次】
はじめに
第1章 腕時計との出会い
第2章 ロレックスを買おう
第3章 もっともっと欲しい
第4章 借金5000万円までの道筋
第5章 時計って楽しい
あとがき
■ヒロユキさんプロフィール
漫画家。石川県出身。代表作に『ドージンワーク』（芳文社）、『マンガ家さんとアシスタントさんと』（スクウェア・エニックス）、『アホガール』、『カノジョも彼女』（共に講談社）などがある。
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