2023年3月12日、心理療法士・三原聡子さんの新著『マンガ ケーススタディ ゲーム依存』(法研)が発売された。
三原さんは、依存症治療施設として知られる国立病院久里浜医療センターで長年、ゲーム・スマホ依存患者・家族の支援に従事してきた「ゲーム依存」のエキスパート。本書ではその経験を活かして、ゲーム・スマホ依存の基礎知識と、マンガによるケーススタディを紹介している。
現代の日本では、スマホやネット環境は社会生活に必須の存在となっている。誰もが使っているインターネット技術だが、多くの人が便利に活用する一方で、のめり込んでバランスを失い、リアルの生活が破綻するほど没頭してしまう人もいる。
「ゲーム依存」とは、ゲームを過剰に使用して生活に支障を来してしまう病気を指すことばだ。しかし、ゲームを楽しんでいる人はたくさんいる。その中で、度を越してコントロールができなくなってしまう人と、そうでない人を見分けるためには知識が必要だ。
依存は理解されにくい病気で、一度依存状態に陥ってしまうと、本人の意思に任せていては、回復は難しい。ゲーム依存に陥ってしまう事情や環境は人それぞれ。本書は、各々に当てはまるポイントを解説することで、悪循環からの脱却のヒントを探っている。十人十色で正解のないゲーム依存への対処法や回復のきっかけとなることを目指している。
【もくじ】
第1章 ゲームに依存する子の相談が増えている
ゲーム依存とは
なぜ依存するのか
ゲームに依存する道筋は人それぞれ
第2章 ゲーム依存かなと思ったら
家族だけで抱え込まない
専門家に相談しよう
受診と診断
ゲーム依存の治療とは?
ケーススタディが役に立つ
第3章 ケーススタディ ゲーム依存
マンガでみる15人のゲーム・スマホ依存とそれから
その人にあった支援が大切
第4章 家庭での取り組み
家庭での取り組み
リバウンドに備える
長い目で見る
■三原聡子さんプロフィール
みはら・さとこ/久里浜医療センター・主任心理療法士。法政大学卒業後、埼玉県内の精神科病院を経て、2009年より独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター勤務。臨床心理士、精神保健福祉士、公認心理師。筑波大学大学院博士後期課程修了。生涯発達科学博士。2011年、ネット依存専門治療外来の開設時よりネット依存の治療・研究に携わる。国内外の学会においてネット依存に関する発表を多数行う。
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