仏教好きヤンキーと頭でっかち住職。
正反対な二人の視点で、仏教を楽しく学ぼう!
2023年2月2日、現役の浄土真宗本願寺派僧侶・近藤丸さんのコミックエッセイ『ヤンキーと住職』(KADOKAWA)が発売された。
本書は、近藤丸さんがSNSで発表して話題を呼んでいた漫画「ヤンキーと住職」を書籍化したもの。仏教に詳しいヤンキーと真面目な住職の対話で、仏の教えが学べるコミックエッセイだ。
書籍化にあたって、著者がこれまでSNSなどで発表してきた各エピソードを大幅に改訂。話題になった「寺の危機」などのほか、ヤンキーと住職のその後を描いた52ページの描き下ろし新作マンガも掲載されている。
仏教やお経と聞くと、なんとなく堅苦しいイメージだが、本作のやり取りは、いずれもユーモアたっぷりの内容。敷居の高さを感じさせない異色の仏教マンガとなっている。
例えば「卑下慢(ひげまん)」の回。「いいね」の少なさを嘆く住職に対し、ヤンキーが「卑下も自分への執着・慢心である」と指摘する。難解な仏教用語も、読み進むにつれその成り立ちやおおよその概念が理解できるようになっている。
さらに、住職がファミレスでヤンキーの仲間に囲まれたときは、「地獄はどこにあるのか」という問いに対して鮮やかに回答。暴走族も思わず納得させる展開に。
主な収録エピソードは「天上天下唯我独尊」「娑婆」「諸行無常」「分別」「凡夫」「卑下慢」「誰がために」「三毒の煩悩」など。まるで法話を聞くように2人の対話を通して仏教が学べる、今までにないユニークなコミックをご一読あれ。
■近藤丸さんプロフィール
こんどう・まる/1984年富山県生まれ。浄土真宗本願寺派僧侶、漫画家。浄土真宗本願寺派高岡教区真光寺衆徒。龍谷大学大学院文学研究科修士課程修了(真宗学)。現在、同大学博士後期課程。京都女子中学校・高等学校講師(宗教科)。浄土真宗の学校で仏教の教員として勤務。漫画家・イラストレーターとしても活動している。
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