老化や病気で弱ってきた猫のケアを解説した、飼い主さんのための実用書『猫の介護ハンドブック 気持ちに寄り添う緩和ケア・ターミナルケア・看取り』(ねこねっこ)が11月30日に発売される。価格は2222円(にゃんにゃんにゃんにゃん円・税込)
室内で暮らす猫の寿命は伸び続け、平均寿命を調べた統計では16才を超えたという。そんな「猫も高齢化」の時代、動物愛護の機運の高まりもあり、年を重ねた猫を最期まで大切にお世話する考え方も定着しつつある。
一方で、老いた猫のためのケアの情報や介護サービスの普及が追いついていない、という課題も。とくに猫は、他者へお世話を頼りにくい動物。病院で検査や治療を受けさせながらも、「食べてくれない」「投薬や看護的なケアに抵抗する」姿を前に心をすり減らし、何とかできないかと手探りで対応している飼い主さんも多いのでは。
本書はそんな悩みを解決するため、猫の介護の実践的な方法や、介護期の猫との向き合い方を丁寧にまとめている。
監修は、在宅での緩和ケア・ターミナルケアに心血を注ぎ、看取りに関する情報も積極的に発信する往診専門動物病院の獣医師・江本宏平さん。猫の看取りに直面する飼い主さんと対話し、心に寄り添ってきた獣医師によるアドバイスは、猫と人の双方にとって心強い支えになる。
「ほとんど食べられなくなった」「水を飲まなくなった」「呼吸が苦しそうになった」「けいれん発作が起こった」などの異変がいざ起きた時、冷静に判断するのは難しい。あらかじめ知っておきたい、見逃せない症状や対応も網羅している。
撮り下ろしのハウツー写真やイラストによる解説を豊富に取り入れながら、忙しい人でも読みやすいようにデザインを工夫。闘病する猫たちの写真も掲載している。
夜鳴きや排泄のトラブルといった高齢猫に起こりやすい行動の変化は、飼い主さんにとって深い悩みになりがち。かけがえのない存在だからこそ、「年をとったんだから、しかたがない」「受け入れるのが飼い主の使命」と、真正面から受け止めて暗い気持ちで日々を過ごしてしまう飼い主さんもいるという。
そこで本書では、獣医行動学の専門医で、大の猫好き獣医師としても知られる入交眞巳さんのアドバイスをもとに、高齢猫の問題行動の原因、飼い主さんができる対応を特集している。
【おもな内容】
序章 猫の介護/1章 食欲が落ちた・食べない猫のサポート/2章 脱水を防ぐ水分補給と皮下点滴/3章 QOLを保つ環境の工夫とお世話/4章 様子を見てはいけない症状/5章 緩和ケアと薬の飲ませ方/6章 ターミナルケアと最期の日々/特集:悩ましい高齢猫の問題行動と認知症
■監修:江本宏平(えもと こうへい)さん
往診専門動物病院わんにゃん保健室院長。高齢動物医療福祉協会代表理事。日本・アメリカ・カナダで獣医療を経験し、2017年に往診専門の動物病院を開院。往診獣医師として、慢性疾患等に苦しむ犬猫と飼い主さんに寄り添い、在宅での緩和ケアやターミナルケアをサポートしている。ペットの看取りに関する情報発信も積極的に行っている。
■特集監修:入交眞巳(いりまじり まみ)さん
米国獣医行動学専門医。どうぶつの総合病院行動診療科主任。東京農工大学特任講師。ねこ医学会(JSFM)学術理事。
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