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「会社辞めてもなんにでもなれるわ」宇賀なつみの背中を押した「ある本」とは

(企画名)#木曜日は本曜日

 「週に1回、木曜日は街の本屋に足を運んでもらおう」と、東京都書店商業組合が立ち上げたプロジェクト、〈#木曜日は本曜日〉。現在、毎週木曜日に著名人・インフルエンサー・作家が「人生を変えた本」を紹介する、〈東京〇〇書店〉が更新中だ。

 第3回となる今週登場したのは、フリーアナウンサーでタレントの宇賀なつみさん。「本に学び、本に救われてきた」という宇賀さんが選んだ、〈東京宇賀なつみ書店〉の「人生を変えた本」10冊とは?



宇賀さんの「性格を作ってくれた」本

 子どもの頃は家族でよく図書館へ行っていたという宇賀さん。ある日本屋へ行って本を買ってもらったときに、「これは返さなくていいんだ」「ずっと家にあるんだ」と嬉しくなった思い出がずっと残っているそう。今でも、読んだ本は電子書籍ではなく紙の本で取っておきたいタイプなのだそうだ。

 宇賀さんはまず、今回の10冊には選んでいないものの、図書館の「どうぞご自由にお持ち帰りくださいゾーン」で出合った「自分のバイブル」を紹介している。現在は絶版となっている、精神科医・海原純子さん著『ポジティブ思考が女を変える』(ベストセラーズ)だ。読んだ当時はなんと小学校4、5年生だったそう。この本が宇賀さんの「性格を作ってくれた」と語っている。

 さらに、中学生の頃に宇賀さんの「人生を変えた本」が、矢沢あいさんのマンガ『天使なんかじゃない』(集英社)だ。主人公の冴島翠に憧れて「翠ちゃんのマネ」をしていたという。

その時(の私は)結構マセててスレてるので(笑)、すごく素直じゃないし、自分の感情とかをちゃんと子どもっぽく表現できなかったんですよね。でもこの翠ちゃんはすごく素直で、真っ直ぐで、前向きで人気者なんですよ。お友達もたくさんいて愛されてて。「ああこういう女の子になりたいな」と思って憧れて、翠ちゃんのマネをするっていう作業をしてました。

 「翠ちゃん」になりきって、「自分改革」をしたという宇賀さん。15歳くらいには、自分の気持ちや感情を表現できるようになれたそうだ。『ポジティブ思考が女を変える』も含めて、今の宇賀さんは本に助けられて出来上がってきたのだろう。

母が偶然贈ってくれた本が......

 さらに、テレビ局を辞めてフリーアナウンサーになろうと考えていた頃に出合った「人生を変えた本」も。保育士をしている母が、「今これ保育園で流行ってるんだよ」と買ってきてくれたのは、ヨシタケシンスケさんの絵本『なつみはなんにでもなれる』(PHP研究所)だった。そのときはまだ両親にフリーになることを言っていなかったそうで、偶然の一致にとても驚いたという。

 絵本は、「なつみ」がいろいろなものマネをして、何のマネなのか母に当ててもらおうとするが、母はなかなか当てられないという内容だ。宇賀さんは「結構深いなと思いましたね」と語る。

大人はいろんなことを知っているから常識に当てはめようとするけれども、子どもって本当に純粋でまっすぐでまだ真っ白だから、感情に対しても興味とか好奇心も爆発させているし、本当に「なんにでもなれる」と思ってる。(絵本の「なつみ」と同じように)「私会社を辞めてもなんにでもなれるわ」と(笑)

 未来に踏み出す宇賀さんの背中を、強く押してくれた1冊になった。こんなまさかの巡り合わせも、本の醍醐味の一つかもしれない。

 動画後半では、宇賀さんが学生時代からよく通っているという、三省堂書店池袋本店へ。「まさにここで参考書とか赤本とかも買った」という思い出の本屋さんで、今回はどんな本に出合ったのだろうか。

〈宇賀なつみさんコメント〉
本屋さんに向かう時には、どんな本と出会えるだろうとワクワクします。
本を選ぶ時には、魅力的な本が多くてドキドキします。
本に学び、本に救われてきた人間として、このような機会を与えていただきとても嬉しいです。
皆さん、本屋さんに行きましょう!一生かけても、この世の全ての本を読むことはできません。
急がないと!大切な出会いを逃してしまうかもしれませんよ。

〈宇賀さんの「人生を変えた本」10冊〉

『あ・うん』向田邦子(文藝春秋)
『アルケミスト』パウロ・コエーリョ(KADOKAWA)
『いつも旅のなか』角田光代(KADOKAWA)
『姥ざかり』田辺聖子(新潮社)
『江戸川乱歩傑作選』江戸川乱歩(新潮社)
『心の中がグチャグチャで捨てられないあなたへ』ブルックス・パーマー(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
『古都』川端康成(新潮社)
『天使なんかじゃない』矢沢あい(集英社)
『なつみはなんにでもなれる』ヨシタケシンスケ(PHP研究所)
『もの食う人びと』辺見庸(KADOKAWA)

 「言葉」や「旅」など、宇賀さんの興味や関心、そして人柄の一端がうかがえるラインアップだ。各作品の選書コメントは〈東京〇〇書店〉で読むことができる。

 〈東京〇〇書店〉は毎週木曜日に更新される。来週は誰の書店が開店するのか楽しみだ。

 〈#木曜日は本曜日〉公式サイトはこちら。→https://honyoubi.com/

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 また、東京の各書店では〈#木曜日は本曜日〉オリジナルデザインのしおりを配布している。配布店舗の一覧はこちら。→https://honyoubi.com/assets/data/present_shoplist.pdf



※画像提供:東京都書店商業組合




 


  • 書名 (企画名)#木曜日は本曜日
  • 出版社名(主催)東京都書店商業組合

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