漫画家のガンプさんは、39歳にして突然「大腸がん」を告げられた。そして、家族への報告や検査の様子など、闘病生活の「にちじょう」をマンガ作品として発表していく。
5月12日発売の『断腸亭にちじょう』(小学館)は、小学館のコミックアプリ「サンデーうぇぶり」で掲載されている実体験を元にしたエッセイコミックだ。
大腸ガンの告知を受けた後には、現実感がなく、「接地面がどうにも定まらない」感覚が続いていたというガンプさん。告知後の葛藤や苦悩にゆれ動く心情も、赤裸々に描かれている。
ペットボトルの水を持つ手が電気のようにピリピリ痛むなど、抗がん剤副作用の実体験も。
【あらすじ】
二〇一九年一月。
初の単行本重版を迎え上々の日々を過ごす、
ひねくれ漫画家・ガンプ。
しかし、人生急転。医者に告げられしは...
まさかの「大腸ガン」。
現実感のないままガンプは、
家族へ報告に帰郷したり、
検査、検査、検査の連続だったり、
時には、あやしいクリニックへ
高濃度ビタミンC点滴を受けに行ったり...
しかし、そうした"ゆれ動く日々"を過ごす中だからこそ、
ガンプは湧き上がる感情を「にちじょう」として
書き残すようになっていき―――
これは、四十歳手前の漫画家だからこそ描き出せる...
実体験を元にした、
徒然なる"ガン闘病"の軌跡である。
淡々と描かれていることで、むしろガンプさんの戸惑いや苦しみが伝わってくる。「2人に1人はガンになる」と言われる時代。いま、苦しんでいる人や身近で支える人たちだけでなく、多くの人々の参考になる、リアリティあふれる作品だ。
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