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交際ゼロ日婚。不器用なふたりの新婚生活は波乱だらけ!<マリーミー!>

マリーミー! 1

 時は20xx年。少子化対策の一環として、「ニート保護法」と呼ばれる法案が成立した。「働かないニートを結婚させれば、ニートが減って子どもが増えるはず」という目論見で作られた法律だ。施行が迫る中、政府はこの前代未聞の政策の可否を探るため、国家公務員による試験的実施を行うことになった......。

 LINEマンガのオリジナル作品『マリーミー!』は、そんな突っ込みどころ満載の世界観で、両極端な二人が夫婦として心を通わせようとする様子を描いた、かわいさあふれる新婚生活マンガだ。

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©Miku Yuki/LINE Digital Frontier

ニートと官僚の結婚

 国の方針でニートと結婚させられることになった国家公務員・秋保(あきやす)は、「この俺がニートと結婚だとぉ......」と嘆きつつも、結婚しなければ昇進は無いと上司に脅され、渋々ながら承諾することに。

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©Miku Yuki/LINE Digital Frontier

 恐る恐る結婚相手のニート・陽茉梨(ひまり)の家を訪れると、門の前に人だかりが。陽茉梨は自堕落すぎて隣人に「死んでる」と勘違いで通報され、警察に連れていかれそうになっていたのだ。

 見かねて助けに入り、「今日から僕があなたの保護者兼配偶者です」と宣言した秋保。一件落着かと思いきや、すぐに家から追い出されてしまう。実は、試験に申請したのは陽茉梨の亡くなった祖父母だった。何も知らされていなかった陽茉梨は「お帰りください」と結婚を拒否する。

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©Miku Yuki/LINE Digital Frontier

 諦めかけた秋保だったが、陽茉梨が唯一の「家族」として大事にしていた猫の危篤に動揺するのを見て、「自分のための生き方」を知らないのではないかと気づき、改めて陽茉梨に求婚する。「俺のことは愛さなくてもいいので、自分を愛せるようになってください」。

二人の可愛さに注目

 作中で際立っているのは、主役である秋保と陽茉梨のかわいさだ。世間知らずだが素直で、感情をむき出しにして相手に向き合う陽茉梨と、社会人としては立派でも、悩みを内にため込んでしまいがちな秋保。二人の夫婦生活はつねに不器用コミュニケーションの連続だ。

 たとえば婚姻届提出のシーン。結婚の約束は取り付けたものの、まだ夫婦生活に及び腰な陽茉梨を見て秋保は思い悩む。「彼女はこんな人生で本当にいいんだろうか......」。国に強制された結婚を陽茉梨は望んでいるのか。不安になった秋保は、婚姻届の提出を取りやめ、問いかける。「俺と結婚するのは、やっぱり嫌ですか?」。

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©Miku Yuki/LINE Digital Frontier

 陽茉梨は、秋保の目をまっすぐ見て答える。「一人でいるより、あなたといた方がいいと思いました」。シンプルな言葉に励まされた秋保は自信を取り戻し、二人で一緒に婚姻届を出しに行こうと陽茉梨を誘う......。

 こんな風に、両極端な二人が互いに歩み寄り、夫婦として一歩一歩成長していく姿には心が癒されること間違いなし! 癒しを求める人にオススメの一冊だ。



※画像提供:LINE Digital Frontier






  • 書名 マリーミー! 1
  • 監修・編集・著者名夕希実久(著/文)
  • 出版社名LINE Digital Frontier
  • 出版年月日2018年12月15日
  • 定価定価 690円+税
  • 判型・ページ数B6判 192ページ
  • ISBN9784909767394

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