40代、50代ともなると人の名前や本のタイトル、地名などの固有名詞を思い出せないことが増える。これって、認知症の始まり?と不安になることも。
なぜ固有名詞が出て来なくなるのかを解き明かし、脳という大切な機能の知識から脳を活性化する方法や脳寿命を延ばす秘訣までを説いた『固有名詞が出てこなくなったら認知症の始まりですか?脳寿命を延ばす10の方法』(かや書房)が発売された。
著者の和田秀樹さんは、老年精神科医で、『一生ボケない脳をつくる77の習慣』や『自分が高齢なるということ』『六十代と七十代 心と体の整え方』など多数の著書を通して、高齢社会をより健やかに幸せに生きる知恵やノウハウを発信している。
本書では、第1章でまず「固有名詞が出てこない状態」に関して「なぜそのような状態になるのか」という仕組みから丁寧に解説する。そして、「どうすれば、そのような状態を元の状態にまで戻すことができるのか」を毎日の食事の内容から、運動、脳を鍛えるトレーニングまで詳しく解説している。
例えば、脳の栄養源はブドウ糖だが、朝起きたときは一番ブドウ糖が不足した状態になっている。夜ごはんから朝ごはんの間は睡眠を挟むため12時間近くも間が空く。そのため、朝は低血糖を一番起こしやすく、脳の働きを低下させ、記憶力に関しても大きなマイナスになるという。
ブドウ糖は炭水化物に多く含まれているので、朝食にごはんなどの炭水化物でエネルギーを補給しないと、脳には栄養が行きわたらない。忙しいと抜きがちだが、朝ごはんをしっかり食べるべきだという。
ほかにも、睡眠時間と記憶の関係、眠りの質を良くする方法など、すぐに取り組める方法が紹介されているので、チェックしたい。
また、頭をボケさせないために一番簡単で効果的なアウトプットの方法は「他人と話すこと」だという。次に、書くことも効果的だという。特別なことを書く必要はなく、ブログや日記の形でアウトプットすると良い。
このように本書で紹介する内容は、すべて簡単で今すぐに実践できるものばかりだ。
脳を長持ちさせて老後を思いきり楽しむためにも、今から生活習慣を見直してみては。
目次は、下記の通り。 第3章では、本格的な物忘れが起こり始めたとき、どんな原因があり、どんな治療をすればよいのかがわかりやすく解説している。
第1章 40歳を過ぎると固有名詞が出てこなくなった!
第2章 「頭がいい」と言われる老人になるためには?
第3章 頭がしっかりとした老人になるためには?
第4章 脳を大切にするために脳に詳しくなろう
第5章 脳寿命を延ばす10の方法
たった1度の人生、最後までしっかりした頭で生きるための知恵が満載の本書を、本棚に置いておきたい。
■和田秀樹さんプロフィール
1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。東京大学医学部付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在は精神科医。国際医療福祉大学教授。ヒデキ・ワダ・インスティテュート代表。一橋大学国際公共政策大学院特任教授。川崎幸病院精神科顧問1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。東京大学医学部付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在は精神 科医。国際医療福祉大学教授。ヒデキ・ワダ・インスティテュート代表。一橋大学国際公共政策大学院特任教授。川崎幸病院精神科顧問
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